医療 ― お役立ちリンク集 ― 蛋白尿
◆ 診断
尿蛋白が 150mg/日(または、mg/gCr)以上を蛋白尿と診断
(1)体位性蛋白尿の除外(早朝尿を検尿、前弯負荷試験)
随時尿の検査では起立性蛋白尿を除外するために、一度は早朝第一尿で検査する
(2)糸球体性蛋白尿か非糸球体性蛋白尿かの鑑別
(尿中β2-microglobulinの測定など)
試験紙法で陽性(アルブミン尿が出ているか否か)か尿蛋白分画でアルブミン尿主体であるか否か、尿細管性蛋白尿の有無を確認し、糸球体性蛋白尿か否かを鑑別
(3)蛋白尿の定量検査
糸球体性蛋白尿(試験紙法で陽性)の場合は、尿中アルブミン・尿蛋白定量と尿中Cr濃度の比を産出し、各々mg/gCr, g/gCrで表わすか、24時間蓄尿を行いアルブミンや蛋白の尿中排泄量を定量し、各々mg/日, g/日で表す。
尿蛋白 0.5g/日(or g/gCr)以上、尿中アルブミン300mg/日(or mg/gCr)以上を各々高度蛋白尿、顕性アルブミン尿と定義されている。
◆ 鑑別
(1)体位性蛋白尿
起立性蛋白尿とも呼ばれ、安静時には尿蛋白が陰性で起立や前弯負荷により尿蛋白が出現する現象。予後は良好で、治療の必要はない。
(2)糸球体性蛋白尿
糸球体基底膜には、分子量で規定される size barrierと荷電による charge barrierがあり、糸球体基底膜の透過性亢進によりアルブミンを主体とした高分子蛋白が漏出する。