不随意運動

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医療 ― お役立ちリンク集 ―

不随意運動 Involuntary Movement (IVM)

意図せず生じる運動で病的なもの

観察項目
1)静止時、座位
2)精神負荷
3)観察筋以外の随意運動
4)一定の肢位、姿勢時
5)企図時
6)等尺性随意筋収縮時
7)刺激過敏性
8)障害される随意運動

◆ 振戦
規則性・律動性の振動運動。静止時、姿勢時、企図時、指鼻試験などの随意運動時、精神的負荷や観察部位以外の随意運動による反応を観察する

◆ ミオクローヌス
電撃様の素早い動きで、重力に抗する陽性ミオクローヌスと瞬間的な脱力、すなわち陰性ミオクローヌスとからなる。
陰性ミオクローヌスが単独の際には、代謝・中毒性脳症での asterixisと同一である。
頻度、律動性、分布、さらに静止時、一定の姿勢時、企図時、または指鼻試験などの随意運動時、精神負荷や観察筋以外の随意運動による反応を観察する

◆ 舞踏病
四肢遠位部や顔面での比較的素早い不随意運動で、一見合目的で真似しうる。
筋収縮の特徴的な出現様式は、一定の筋群への限定と反復ではなく、次々に異なった筋群に波及することである。静止時、一定の姿勢や肢位、随意運動時、精神負荷や観察部位以外の随意運動による反応を観察する。舞踏病では等尺性筋収縮時が不随意に短く中断するが、陰性ミオクローヌスに比べより緩徐である。

◆ バリズム
体肢近位部の激しく投げ出すような、蹴飛ばすような運動で、舞踏病より急激、粗大かつ持続的である。舞踏病より動きが激しくviolent choreaとも呼ばれる。多くは一側性 (hemiballism)で、ほぼ同一パターン(紋きり型)を示す。

◆ アテトーゼ
捻るようで奇妙な、ジストニーと異なり一定のパターンや規則性を示さず緩徐に連続する不随意運動。体肢のほか、頸部、顔面、舌にもみられる。安静時にみられなくても、他の離れた身体部位の随意運動により誘発される。運動が速くなると舞踏病に近似し、舞踏病アテトーゼと称される。固有覚の消失時にも体肢を空中に保持した際にのみアテトーゼ様の動きが手指にみられ、偽アテトーゼと称され、閉眼時に増強する。

◆ ジストニア
異常な筋収縮による捻転性・反復性の特定の姿勢・動作の障害。同じ筋群の同一様式での収縮と特定動作・姿勢での出現、増悪が舞踏病、バリズム、アテトーゼとの相違点である。特定動作で誘発され、その出現様式は常同的である。特定動作・姿勢に伴い、他の身体部位にも筋収縮が誘発される。ある特定の感覚刺激により軽快(または増悪)する際、その動作を感覚トリックという。
下肢のジストニーでは、後ろ歩きが前歩きに比しより容易である。
ある動作を企図した際にその運動が駆動されるか否か(陰性ジストニー)も観察する。
罹患部位により、全身性と局所性に、後者は攣縮性斜頸、眼瞼攣縮、書痙などに分類される。

◆ 外部リンク(動画)
dystonia
myotonia
chorea
ballism
dyskinesia
athetosis

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