医療 ― お役立ちリンク集
高次機能 ― 局所症状
視空間認知機能
◆ 概念
一次視覚野からの処理系によって大きく3つに分けられる。
・腹側路(後頭葉―側頭葉):対象の認知を可能にする 障害されると視覚性失認
・背腹側路(後頭葉―下頭頂小葉):対象の空間的位置関係を意識的に捉える 障害されると構成障害
・背背側路(後頭葉―上頭頂小葉):対象へ意識せずに到達する 障害されると視運動性失調
◆ 診察項目
視力や視野など基本的な視機能が対象認知可能なレベルかどうかまず確認する。
視覚性失認は、実物や絵の呼称ができるかどうか調べる。できない場合は、それが何であるか言葉やジェスチャーで示せるか見る。それもできない時は、閉眼させて物品をよく触らせて、呼称できるかどうかを確認する。視覚性呈示の場合だけなんであるか分からなければ、視覚性失認の可能性が高い。
構成障害のスクリーニングとしては、図形の模写を用いる。
視運動性失調は周辺視野にある指標をうまくつかめるかどうかを右視野、左視野に分けて、片手ずつ検討する。病巣対側の視野で病巣対側の手を使った場合に、ずれは最も大きくなる。