補完代替医療

補完代替医療Harmonista

補完代替医療
Complementary and Alternative Medicine(CAM)

 

補完代替医療の種類

代替医学システム:Alternative medical system

代替医療の中でも体系化された領域で, 心と体の調和を重視。 西洋医療以外の医療で,
思想や信条に基づいて確立されている伝統医療。
具体的には, 古代インドの伝統医療体系であるアーユルヴェーダや中国の伝統医療, さらにはホメオパシー (同種療法) やナチュロパシー (自然療法) 等がこの領域に組み込まれている。

精神と身体への作用による療法:Mind body interventions

身体の機能や症状に対して, 精神へ働きかけることで身体の障害や症状に作用する医療。
具体的には, 心理学的・行動科学的な療法で, 催眠・イメージ・音楽・芸術・ダンス・笑い・瞑想・ヨーガ等の療法がある。

生物学的療法:Biologically Based Therapies

生物学的な作用に基づいて, 食事・薬草・プロダクトを用いた療法。
具体的には, 食事療法・ビタミンやミネラルなどのサプリメントを用いた分子栄養療法・薬草を利用したハーブ療法・EDTA (エチレンジアミン四酢酸) やオゾンを利用した療法等がある。

手技・身体療法:Manipulative and Body-Based Methods

施療者の手技を用いたり受療者の身体を動かしたりする療法。
具体的には, 脊椎を操作することによって身体の健康と正常な機能を回復させようとするカイロプラクティックや指圧・リフレクソロジー・オステオパシー等のマッサージ療法, さらにはカラーセラピーや温熱療法等がある。

エネルギー療法:Energy Therapies

身体内部にエネルギーの源があるという考え方に基づき,
その源をエネルギーの場としたり, 外部の電磁気の場から身体に働きかけたりするエネルギー医学の理論を用いた治療法。
具体的には, 気功, セラピューティックタッチ, ヒーリングタッチ, 生物電磁気学的療法等がある。

参考)わが国の代替医療の現状とその市場規模 中村直行 社会科学論集 第 124 号 2008. 3 P69-91


代替医学システム

ナチュロパシー(Naturopathy)

身体が本来持っている自然治癒力を活かして健康を維持しり,病気を治そうとする医学のこと

精神と身体への作用による療法

アロマテラピー(Aromatherapy)

アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を使って、
心身のトラブルを穏やかに回復し、健康や美容に役立てていく自然療法

・クマリン
桜の葉に代表される植物の芳香成分の一種
抗菌作用、リラックス効果、鎮静作用、血圧低下作用、咳止め作用、二日酔い防止作用などが期待される
大量に摂取すると肝臓障害を引き起こす可能性があるため、
食品分野では、香料の成分及び香り付けの食品添加物としてのみ使用が認可されて いる

森林セラピー (Forest therapy)

科学的な証拠に裏付けされた森林浴
森を楽しみながらこころと身体の健康維持・増進、病気の予防を行うことを目指す

フィトンチッド  (Phytoncide)

植物からでる抗菌作用をもつ揮発成分のこと
主な成分はテルペン類と呼ばれる有機化合物

植物(フィトン)に由来し、殺す(チッド)能力があることから
この名前がついています。

植物が周辺の細菌などの微生物から自分自身を守るためのものです。

例えば、虫に食べられるなどして傷つくと、
これ以上食べられないように苦味などの成分を発散させます。

また、食べられる前に微生物や昆虫などが嫌がるような物質を出して自分自身だけでなく、
隣の木に警告を与える役割もあるそうです。

ちなみに、人には「防虫」「抗菌」「脱臭」「消臭」「リフレッシュ」などの効果があります。

フラワーセラピー

花の色彩心理・アロマテラピー・フラワーアレンジ・臨床心理学を統合した新しい心理療法のこと。
花に触れることで心を解放し、癒すことを目的に生み出されました。
花の色や形、手触り、香りなどが心に働きかけるとされています。
同じ花であっても色が違うとその心理効果が違ってきます。
また、どういう心理状態化によって花器やラッピングに選ぶ色が変わってくるとされています。

化粧療法

スキンケアやメイクなど化粧行為を通じて
心身機能やQOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)の維持向上など
健康寿命の延伸をめざす療法

福祉美容

美容を楽しむことは、QOL(Quality of Life=生活の質)を維持向上に効果があると言われています。
そのため、高齢者施設ではよく高齢者施設でも福祉美容として取り入れられています。

福祉美容は、ヘアスタイルの業界を主に指しますが、その他にも化粧療法やネイル、エステ、男性にとってはハンドマッサージや耳毛、鼻毛、眉毛の手入れなど幅広いものがあります。

生物学的療法

薬膳

薬膳とは…食材や生薬がそれぞれ持っている効果を体質に合わせて組み合わせ、料理として摂るというもの

薬膳では、心も身体もつながっていて、人間を全体として考える

「陰陽」太陽が昇って朝が来て、太陽が沈んで夜が始まり1日が終わるように、昼と夜(太陽と月)の移り変わりから生まれた考え方

「五行」五行とは、自然界に存在する物質を「木・火・土・金・水」の5つの性質に分けたもの

スパイスの効能

・ターメリック:肝機能強化、消化作用、新陳代謝活性化

・コリアンダー:消化促進、鎮静作用、美肌作用

・クミン:消化促進、解毒作用、生理不順改善

・ブラックペッパー:食欲増進、便秘予防、強精、感染症予防

・カイエンペッパー:消化促進、食欲増進

・カルダモン:疲労回復、整腸作用、精神安定

・シナモン:殺菌効果、コレステロール・中性脂肪低減

・クローブ:抗酸化作用

手技・身体療法

オステオパシー

オステオパシーは、
人間の体は一つのユニットであり、構造と機能とは相互に関係を持ち、
自らを防御し、自らを修復しようとする能力(自然治癒力)を備えている
という考えのもと
手技によって自然治癒力を導き出し、健康を回復する治療法です。