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笑うと記憶力がアップする

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先日、久しぶりに実家に帰って両親の様子を見た時…遺伝って怖い…と思いました。
うちの母、テレビを見ている時とか、かなり豪快に、しかもよく笑っているんですよね。
うちの父は、細かい作業を延々と続けているし…。
自分の原点をみるようでした…。

まぁ、それはともかく…
笑いには、いろいろな効果があると言われています。
その1つが記憶です。

米国カリフォルニア州のロマ・リンダ大学の研究者が行った実験です。
年配の人々を、健康な人のグループ、糖尿病患者のグループ、そしてコントロール・グループ(実験の比較対象グループ)の3つに分け、記憶力に関する実験を行いました。

健康なグループと糖尿病患者のグループに20分間面白いビデオを観賞させ、その前後で記憶力の検査をしました。そして、コントロール・グループには20分間静かに座っていてもらってその前後で検査を行いました。

すると、20分間面白いビデオを観て笑ったグループは、実験後の記憶力テストで、健康なグループで38%、糖尿病患者のグループで33%、それぞれ結果が向上していました。そして、記憶の遅延再生では、前者が44%、後者が48%改善し、視覚認識では、前者が13%、後者が16%の改善が見られたそうです。

いっぽう、静かに座っていただけのコントロールグループでは、両者ともわずかな改善にとどまっていたそうです。

この実験の研究者は、笑いによるストレス軽減が記憶力改善につながったのではないかと推察しています。というのも、ストレスが記憶力低下をきたすということがわかっているからです。

本当に笑いによる記憶力の改善がストレス軽減によるものだけかどうかはわかりませんが、いずれにしても笑いによって記憶力がアップするということです。

元ネタはこちら
http://woman.mynavi.jp/article/140519-165/
http://www.rodalenews.com/benefits-laughter

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

幸せになるお金の使い方

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幸せになるお金の使い方の8つの法則

私たちの生活と密接につながっているお金。
でも、その使い方次第で幸せになれるかどうかが変わってしまうようです。
ハーバード大学の心理学者Elizabeth DunnとDaniel Gilbertらは、お金を正しく使わないとお金は幸せをもたらさないと言っています。
彼女たちが行った調査によると幸せになるお金の使い方には、以下の8つの法則があるそうです。

1) 物より経験を買う
2) 自分でなく他人のために使う
3) 1つの大きなことよりたくさんの小さなことに使う
4) 保険にあまりお金をかけない
5) 今すぐ支払って後で消費する
6) 物を買う時には本当に欲しいものかどうかを考える
7) 買うものを比較しない
8) 友人に尋ねる

幸せにつながる買い物のしかたとは

私たち人間は社会的動物です。
そのため私たちの幸せは社会的つながりによってもたらされます
実際、他人のためにお金を使うと脳の報酬系が活発になる、つまり快感を生じるそうです。

そして、残念なことに良いにつけ悪いにつけ、今ある状況に適応してしまいます。
高価なものを買ったとしても、すぐにそれは当たり前のものになってしまい、いつまでも私たちを幸せにしてくれるわけではありません。
そのため、小さなものを何回か買う方が幸せにつながることが多いそうです。

同じような理由で、保険の保障を大きくするということはそれほど重要ではありません。
それよりは、自分が本当に欲しいものかどうかを見極め、それを手に入れることにお金を使うほうがより幸せになれます。

そして、迷った時には友人に聞いてみるというのも手です
意外と友人のほうが自分のことをわかっているということもあります。
それに、自分だと今までの枠に縛られるということも。
案外、本人よりも楽しい日常を過ごすために必要なアイデアをもっているのかもしれません。

経験は大切な宝物

「物を買うより経験を買う方が幸せ度が高い」ということが言われています。
とはいっても、後のことを考えるとそのときの一瞬の楽しみよりも、形として後に残るもののほうがその後もずっと楽しめてお得なような気もします。

実際にそう考える人も多いようで、San Francisco State Universitが行った研究によると、人は、「幸せ度」を高めようとすると「経験」を、「経済価値」を高めようとすると「物」を選ぶ傾向があるそうです。
1000人以上のアメリカ人を対象に行った調査によると57%もの人が旅行やコンサートなど経験にお金を使うことの方が車や電化製品など物質的なものにお金を使うよりも幸せを感じたと答えました。

「今この瞬間」よりも「先々のこと」を考える人が多いのでしょうか、「経験」を買った方が幸せを感じるとわかっていたとしても「物を買った方がお金の価値は持続する」と考えて、物を買うほうを選ぶ人が多かったのです。
コンサートのチケットやイベントなど一瞬の楽しみよりもステキなカバンや洋服など後に残るもののほうを選んでしまうのです。

今を楽しむ

では、本当に「物」を買った方が、お金の価値は持続したのでしょうか?
お金の価値をその行為によってどれくらい幸せが続くのかという観点から考えるのであれば、答えは「No」です。

「経済価値」ばかり優先させてしまうと、お金を使った後に感じる幸せ度がとても低いことが分かっています。
経験を通して幸せを高めるようなことにお金を使った人の方が幸せが長く続いていたそうです。
経験は確かに「物」としては残らないかもしれません。
それでも私たちの「心」にはしっかりと残っていたということなのでしょう。

お金で幸せは買えるのか?

今までの何十年ものお金と幸せとの関係に関する研究から、「お金で幸せは買える。ただそれは私たちが思っている幸せよりはるかに小さい。全く幸せを感じていないなら、それはお金の使い方を間違っているせいだ」というふうに言われています。

物を買うことが今を楽しんでいないといっているわけではありません。
お気に入りのものを見つけて手にしたときに幸せを感じるのであれば、それはいいでしょう。
しかし、それほど気に入ってはいないけど、お得感に意識が向いて買ってしまうというのは問題かもしれません。
幸せになるお金の使い方をしたいものです。

Elizabeth W et. al. If money doesn’t make you happy, then you probably aren’t spending it right: Journal of Consumer Psychology 21 (2011) 115–125

温泉の効能

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温泉は、いろいろな要素が影響しあって効能を発揮するといわれています。
お湯につかることによる物理効果、温泉成分による薬理効果、日常を離れることによる転地効果が複合的に作用して、シナジー効果(複合効果)を発揮します。

その中でも物理効果は、非日常的に利用する温泉にだけ認められるわけではなく、ふだんの家での入浴でも認められます。
物理効果には、温熱効果、水圧効果、浮力効果の3つがあります。

温熱効果は、あたたかいお湯で血行がよくなることでもたらされます。
身体が温まることで、血管(特に末梢血管)が広がり、新陳代謝が高まります。そのため、体内にたまっている不要なものが排泄されやすくなります。

お湯の温度によっても、その効果が変わってくるとされています。
42度以上では、交感神経が優位となり、しっかりと目が覚めた状態になり、新陳代謝が活発となります。
代わりに、高齢者や血圧の高い方には負担が大きくなるため、注意が必要です。

37度~40度のぬるめの場合は、副交感神経が優位となって、落ち着いた気分となり、リラックス効果が期待できます。胸の高さくらいまで、ゆっくり入るのが効果的です。

水圧効果は、身体の表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかることでもたらされます。
水中では深さが1mますごとに体表1cm2あたり100gの静水圧がかかってきます。
そのため、内臓が刺激され、内臓運動となります。

下肢の静脈の流れが良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になり、心臓や肺負荷のトレーニングとして効果的です。
その代わりに、全身浴では心臓への負担が大きくなります。
そのため、心臓の機能や肺の機能に問題がある人は注意が必要です。
心肺機能に障害がある場合は、半身浴や足浴などにし、心臓への負担を軽くしたほうがよいでしょう。

温泉に首まで浸かると、浮力効果によって、体重は約十分の一になり、体を自由に動かせるようになります。体が軽くなった感覚により筋肉が緩み、脳波が「α波」のリラックスした状態になりやすいようです。

温泉水ともなると物理効果以外にも効果を発揮してきます。
温泉水は一般の地下水とは違っていろいろな化学成分が含まれています。それを皮膚やそのガス成分を呼吸により吸収することによって効果を発揮するだけでなく、温泉地のある環境に身をおくことでの効果も期待されています。

元ネタはこちら
http://www.akakura.gr.jp/iyashi/n005-onsennokounou.htm

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

長寿の秘訣

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先日、多くのお年寄りの方と関わっている方が身をもって感じた健康で長生きするための『長寿の秘訣』に関する記事をみました。

これによると、100歳を超えて、生き生きとし、健康で誰の世話にもならずに生きている方には共通点が4つあるそうです。その4つが以下の通りです。
1. よく動く
2. よく食べる
3. 好奇心旺盛
4. 自分流

確かに、この4点は脳にとってとても良い作用をもたらしてくれます。
よく動くこともそうですが、よく噛んで食べるということも脳の細胞にとっては重要なことになります。
よく噛むことは、食べるためだけに必要なわけではなく、全身の運動機能や知能の発達、精神活動、病気にまで大きな影響を及ぼすとされています。

私も訪問診療で高齢者の方を多くみていますが、高齢でも元気な方にはそういう特徴があるような気がします。
以前に、100歳を超える方の訪問診療をした際に、その¥娘さんから
「長寿の秘訣を教えましょうか。それは、わがままなことです。好きな時に好きなものを食べて、自分のやりたいことをやっています。」
と言われたことがあります。

実際、その方は、杖を突きながらゆっくりですけど自分の足で歩き、私たちが行く前には化粧をしたりして身支度を整えるなど、とても元気なご様子でした。
余談ですが、さすがに耳は少し遠くなっていましたが、娘さん曰く、自分に都合の悪いことだけは聞こえないそうです。

ただ、よく食べると言っても暴飲暴食は問題です。
その違いは、自分を大切に扱っているかどうかです。自分の身体が欲するものを食べているのか、ストレス発散として食べているのかということです。

世界最高齢日本人女性 長寿の秘訣

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

思いやりのある人は病気になりにくい

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私たちは、多くの人との関わりの中で生きています。
たとえ、直接的に関わる人が少なかったとしても、間接的には多くの人と関わっています。

そして、私たちの幸せは、人との関わりで決まってくると言われているともいわれています。
「情けは人のためならず」という諺もありますが、本当に人に親切にするような思いやりの深い人は、その人自身に大きなメリットがあることがわかりました。

アメリカの科学者がUCLAの学生80人に対して行った研究によると、良い行いをすることで喜びや達成感を味わうような思いやりのある人は、ショッピングで喜びを得ている人と比べて病気になりにくいそうです。

なんでも思いやりのある人たちは、抗体力が強く、抗ウイルス遺伝子を持っており炎症性遺伝子発現が低いため、免疫力が強いそうなのです。

以前から、幸せだと病気になりにくいということは言われていますが、同じように幸せを感じるにしても良い行いをすることに喜びを感じる人の方が病気になりにくいというのはおもしろいですよね。

まぁ、ショッピングで喜びを感じている人達というのが常に幸福なのではなく、満たされない何かをショッピングで埋めていて、一時的な幸福感を味わっているだけなのかもしれませんが。

実際、思いやりの心を持つには、その人自身が情緒的に安定していることが必要だとされています。この情緒的安定のために重要なのが幼い時の両親の愛情です。
そして、ラットを使った研究によると面倒見の良い母ラットに育てられるとストレスに対して強くなるということがわかっています。
ストレスに強ければ、そりゃあ、病気になりにくくなりますわ。

元ネタはこちら
http://woman.mynavi.jp/article/130812-009/

A good deed a day keeps the doctor away
http://www.nine.com.au/article/8699931?site=health

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

笑いは健康の秘訣

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笑いには、いろいろな効能があることが知られています。
しかし、残念なことに私たちは大人になってしまうとあまり笑わなくなってしまうそうです。
赤ちゃんの時などは、だいたい1日200回笑うと言われています。
思春期の頃も「箸が転んでもおかしい年頃」という表現があるくらいよく笑います。

ところが大人になると女性は1日62回くらい。男性に至ってはたった8回だそうです。
ずいぶん差がありますね。

笑うことは、健康に良いと言われています。
ボルティモアにあるメリーランド大学医療センターの予防心臓病学センター所長、Michael Miller博士によると、笑うことは血管の機能にとって良い効果があるそうです。

というのも、笑うと脳からエンドルフィンという物質が出てきます。
このエンドルフィンは、快感をもたらす神経伝達物質として知られています。
それだけではなく、実は心臓の健康にも一役買っているようなのです。

エンドルフィンは、血管内皮という血管の内面を覆う扁平な細胞の表面にある受容体を活性化させます。
そしてこの受容体が活性化すると、一酸化窒素が出てきて血管を広げます。
そのため、そこを流れる血液の量が増加し、炎症が軽減し、血小板の凝集が阻害され、コレステロールのプラークができにくくなります。

つまり、動脈硬化になりにくくなるということです。
動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。
ということは、笑うことで心筋梗塞や脳梗塞の予防につながる可能性があるということです。

実際、笑いが血流にどのような影響を与えるのかを調べた実験があります。
被験者は、非喫煙の健康な20名で平均年齢33歳。
笑える映画と悲しい映画を見てもらい、前後の血流量を測定しました。

悲しい映画を観た後では、20名中14名の血流量が減少しました。
一方、笑える映画を観た後では、血流量は平均22%も増加したのです。

元ネタはこちら
http://psychcentral.com/…/arch…/2010/03/05/whats-in-a-smile/

School of Medicine Study Shows Laughter Helps Blood Vessels Function Better
http://umm.edu/news-and-events/news-releases/2005/school-of-medicine-study-shows-laughter-helps-blood-vessels-function-better

 

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

犬には不安を軽減し、血圧を下げる効果がある

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医療従事者が治療の補助として用いる動物介在療法 (Animal assisted therapy)には、痛みや不安を減らし、抑うつ状態を改善し、疲労感を軽減する効果があると言われています。

犬が好きな人にとっては、犬と触れ合うことは、心身の健康にとても良いことがわかっています。
米カリフォルニア大ロサンゼルス校の2005年の報告では、心臓の病気がある人が犬と短時間ふれあうと、人と触れ合うよりも不安を軽くし、血圧を下げる効果があったそうです。

心臓病で入院中の患者76人を対象に行った実験です。
76人を無作為に3つのグループに分けます。
1つのグループは、犬とボランティアが、もう1つのグループはトレーニングを受けたボランティアが患者のもとを12分間だけ訪ね、最後の1つのグループはどちらも訪れませんでした。

すると、犬が訪ねたグループでは、なんと触れ合う前と比べると不安が24%も軽くなったそうです。いっぽう、患者のもとへ、ボランティアだけが訪問した場合には、不安は10%しか軽くなりませんでした。

ストレスホルモンであるエピネフリンの値にも3つのグループ間で差が出たんですよ。
犬が訪れたグループでは17%も低下したのに対し、ボランティアだけが訪れたグループではたった2%しか低下しませんでした。
そして、誰も訪れなかったグループはというと、7%も上がってしまったのです。

犬の効果は偉大ですね。

元ネタはこちら
http://blog.goo.ne.jp/yajihorse/e/edcd232b6b3dcfa9bbb281bee7b08498
http://www.webmd.com/heart-disease/heart-failure/news/20051115/dog-visits-help-heart-failure-patients

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

深呼吸で成人病予防

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ふだん、なかなか意識することのない呼吸ですが、深呼吸をするとリラックスするだけではなく、生活習慣病の予防にもなるということがわかっています。
高血圧を改善し、動脈硬化や血栓を予防してくれるというのです。

これは、深呼吸することで末梢の血管が拡張するためだと考えられています。
末梢の血管が拡張することで血圧が下がったり、手足の冷えが改善したりするのです。
これには、深呼吸をすることで肺から出てくるプロスタグランディンI2という物質が関係しています。

この物質には、動脈壁にコレステロールなどがしみ込むのを防ぐ作用があります。
それによって、動脈硬化を予防し、血栓ができにくくなります。
つまり、脳梗塞や心筋梗塞の予防につながる可能性があるのです。

この物質を十分に働かせるためには、肺全体を使った呼吸が有効です。
実は、私たちが呼吸をする時というのは、呼吸機能の70~80%しか使っていないと言われています。

というのも、肺というのは、30~40cmと縦に長い構造になっています。そのため、下の方は血液の重みでつぶれやすいのです。そして、デスクワークが多い人も問題です。
背を丸めた姿勢というのは、肺の上部を圧迫する原因になります。

では、どうしたら肺全体を使う呼吸ができるのでしょうか?
推奨されているのは、腹式呼吸と胸式呼吸を交互に行うことだそうです。

元ネタはこちら
http://health.goo.ne.jp/column/fitness/f002/0060.html

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

経験は大切な宝もの

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意外なところで、以前にしていたことが役に立った昨日。
その時は単に時間の無駄のようにも思えていただけに不思議な感じがします。

それはともかく、私たちは、「物を買うより経験を買う方が幸せ度が高い」ということが言われています。
とはいっても、なんとなくコンサートのチケットやイベントなど一瞬の楽しみよりもステキなカバンや洋服など後に残る物がいいかなぁと思うかもしれません。

San Francisco State Universityが行った研究によると、人は、「幸せ度」を高めようとすると「経験」を、「経済価値」を高めようとすると「物」を選ぶ傾向があるそうです。
そして、実際に「物」ではなく、「経験」を買った方が、私たちに与える幸せ度も高いそうです。

しかし、驚くことに、「経験」を買った方が幸せを感じるとわかっていたとしても、「物を買った方がお金の価値は持続する」と考えて、物を買うほうを選ぶ人が多かったのです。

では、本当に「物」を買った方が、お金の価値は持続したのでしょうか?
お金の価値をその行為によってどれくらい幸せが続くのかという観点から考えるのであれば、答えは「No」です。

「経済価値」ばかり優先させてしまうと、お金を使った後に感じる幸せ度がとても低いのです。
経験を通して幸せを高めるようなことにお金を使った人の方が幸せが長く続いていたそうです。
「物」ではなく、「心」に残ったということなのでしょうね。

今までの何十年ものお金と幸せとの関係に関する研究から、「お金で幸せは買える。ただそれは私たちが思っている幸せよりはるかに小さい。全く幸せを感じていないなら、それはお金の使い方を間違っているせいだ」というふうに言われています。

幸せになるお金の使い方をしたいものです。

元ネタはこちら
http://www.womenshealthmag.com/life/smart-spending

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために

胃腸の健康は心身の健康につながる

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「すべての病は腸から始まる」と、医学の父と呼ばれているヒポクラテスも言っていますが、
腸は重要な働きをしています。
食道から腸まで続く消化管は「腸の脳 (gut brain)」として知られる独自の神経系を持っていて、脳とは独立して機能しています。

さらに、消化管は脳とも密接に関係しています。
迷走神経と呼ばれる脳神経を介して脳からの指令が消化管に行くだけではなく、消化管の出すホルモンが血流にのって脳へと運ばれ、脳に大きな影響を及ぼしています。

実際、腸は気分や感情、免疫系、さらには長期的な健康に関する化学的作用に影響を与えるということがわかっています。そのためか、科学者の中には、腸のことを「第2の脳」と認識している人たちもいます。

Pankaj Jay Pasricha教授らは、生まれたばかりのマウスにアルキル化剤(0.1%のヨードアセトアミド)を口から与えて、一時的に胃に炎症を起こさせるという実験をしました。

胃の炎症は一時的なものなので、すぐに良くなります。ところが、8~10週後、つまり胃の炎症がすっかり治っている時期においても普通のマウスとは違いがみられました。
胃に刺激を与えたマウスでは、泳ぐ運動をさせても普通のマウスより早くやめてしまうなど、うつ状態や不安の大きい行動を示したそうです。

他にも、消化管に指令を送っている迷走神経を刺激することで、うつ状態の改善や記憶力向上、てんかん症状が改善したという報告もみられます。

実際、迷走神経を刺激することで、理由はわかりませんが海馬でBDNFやFGFという神経細胞の栄養因子が増えるという報告や前頭葉でのノルアドレナリンが増えるという報告もあるそうです。

ちなみに、BDNF(brain derived neurotrophic factor; 脳由来神経栄養因子)は神経細胞の生存・分化、神経回路の発達・機能などの調節に必須で、精神神経疾患(うつ病、統合失調症、発達障害、アルツハイマー病など)との関連も示唆されています。
FGF (Fibroblast growth factors: 繊維芽細胞増殖因子)は海馬の機能を活性化し、記憶力を向上させる働きがあります。食後2時間半くらいがピークだそうです。

脳を活性化したいと思ったら胃腸にも気を配った方がいいということなのかもしれません。

Gastrointestinal research provides food for thought

脳とこころの豆知識 ― 幸せになるために