プリントアウトしたほうがミスを発見しやすいHarmonista
日本では、ここ数十年の間ですっかりPCが普及し、私たちの生活では欠かせないものになってきました。
特に仕事となると、会議で使う資料の作成などいろいろな場面でPCを活用することも多いと思います。
PCで資料を作ったとき、ちゃんと何回も確認したはずなのにプリントアウトして初めて誤字脱字などのミスに気づいてがっかりしたという経験をしたことがあるという方もいるでしょう。
私は何回もあります…。
これには一応理由があるようです。
脳のしくみとして、 PCのモニター上で見るよりも、紙で確認したほうが、間違いに気づきやすいらしいのです。
メディア論で有名なマーシャル・マクルーハンは、反射光か透過光によって、間違いの気づきやすさが変わってくると述べています。
印刷したものを読むときは反射光を見ています。
反射光とは、本のページを読むときのように、紙に反射して、そしてインクが染み込んだ文字を浮かび上がらせて私たちの目に飛び込んでくる光のことです。
そして、反射光のものを読むとき、私たちは自動的に「分析モード」「批判モード」に切り替わります。
文書や画像の細かい部分をスキャンするように見て、能動的にチェックするような情報の受け止め方をします。そのため、ミスプリントを見つけやすいそうです。
それとは反対に、テレビを見たり、PCのモニター画面で何かを見たりするというのは、透過光を使っています。
この場合、私たちは自動的に「パターン認識モード」「くつろぎモード」に切り替わります。
細かい部分は多少無視して、全体的なパターンや流れを追うような読み取り方になります。特に多量の情報を短時間で処理しなければいけない時は、このモードになりやすいそうです。
そして、あらゆる刺激に対して感覚器官を開放して、送られてくるものをそのまま受け止めようとする情報の取り込み方をします。
そのため、細部にあまり注意を向けることができず、ミスプリントを発見しにくいというわけです。
全体の流れを把握したい時はPCモニターで行い、資料として提出する前にいったんプリントアウトして細かいチェックをするといったように、その特性を活かした活用を行うのが良いのかもしれません。
元ネタはこちら
http://blog.livedoor.jp/lunarmodule7/archives/3562467.html
脳とこころの豆知識 ― ビジネス