大切なプレゼンテーションや試験となると緊張してしまうという人も多いのではないでしょうか。
かくいう私もそうです。
適度な緊張感はよいようですが、緊張しすぎると十分に実力を発揮することは難しくなります。
では、大切な場面で緊張してしまうという人はどうしたらよいのでしょうか?
その対処法をまとめてみました。
【目次】
1) 筋弛緩法
2) 4・4・8呼吸法
3) 不安を書き出す
4) 自分を第三者としてみる
5)堂々とした姿勢と笑顔
6) マインドフル瞑想
1)筋弛緩法
筋弛緩法は、1938年にジェイコブソンが始めたものです。
身体に力を入れて筋肉を収縮させてから、一気に力を抜い
身体の緊張をほぐすことで、心の緊張もほぐすというわけです。
不安によって原始的脳が起こす反応と逆の反応を意識的につくることで、リラックスをもたらそうということです。
不安や怒りが出てくると、全身の筋肉は緊張します。
その緊張を脳が感じて、さらに原始的な脳が興奮し不安や怒りを作り出すというサイクルをきたします。
つまり、最初のちょっとした不安や怒りを材料として、どんどん不安や怒りを増幅させているわけです。
これを断ち切る方法が筋弛緩法です。
意識的に筋肉を弛緩させることで、原始的な脳はどうやら今は興奮なくても良いようだ、と感じ、これ以上の不安や怒りを生み出さなくなるというわけです。
実際、この方法を用いることで、リラックスしたときに出るといわれているアル
2)4・4・8呼吸法
4・4・8呼吸法というのは以下の方法になります。
まずは、リラックスできる姿勢をとります。
背をもたれか
目はつぶるか、もしくは斜め
鼻から息を4秒吸います。
次に、4秒息を止めます。
最後
緊張している時というのは、どうしても交感神経優位とな
深くゆっくりとした呼吸をすることは、その
3)不安を書き出す
不安を軽くするには、不安をみないことにするのではなく、不安としっかり向き合うことのほうが効果的なようです。
シカゴ大学のベイロック博士らが行った実験です。
106人の高校生に対して、進学と落第がかかる期末試験でその実験を行っています。
高校生にとっては緊張感あふれる試験であることは容易に想像できます。
そして、彼らにテスト直前に10分間の時間を与え、次の科目のどの部分がどう不安に感じているのかを具体的に書きだしてもらいました。
つまり、漠然と感じている不安を明確にし、その不安を無理やり押さえつけるのではなく、その不安に向き合うようにしてもらったのです。
ここでのポイントは気持ちを素直に吐き出すという事です。
すると、緊張がほぐれ、10%も点数が向上したそうです。
当然、試験に関係がない不安を書いた場合には効果はありませんでした。
試験に関する勉強をしていたわけっでもないのに…。
ということは、緊張していると普段の実力を十分に発揮できないということでもあるのかもしれません。
そのためか、この方法では点数が上がらない人達もいます。
そうです。堂々としていて緊張しないタイプの人です。
何ともうらやましい。
4)自分を第三者としてみる
ミシガン大学の心理学研究者たちが行った実験です。
被験者に、5分間のスピーチ(テーマは「何故自分は理想の仕事に適していると考えるか」)をしてもらいます。
しかも、被験者たちには、「このスピーチは録画され、面接のエキスパートに送られる予定です」と伝えます。スピーチを考える時間はたったの5分。メモを取ってはいけません。これは、考えただけでもかなりのプレッシャーがかかりますよね。
こうした条件で被験者たちを二つのグループに分け、自らに語りかける方法で精神的な緊張をコントロールするよう指示します。
最初のグループはスピーチを行う前に、一人称で「自分はとても不安で緊張している」と語りかけるよう指示しました。
一方、もうひとつのグループには、二人称で「あなたはとても緊張していますね」、または第三者の視点に立って「○○(被験者の名前)はとても緊張しているようだ」と語りかけるよう指示しました。
すると、二人称または第三者の視点で語りかけたグループは、一人称を用いたグループと比較して格段に上手にスピーチをしたのです。
これは、他人の視点に立って自らに語りかけることで、被験者たちはストレスフルな状況と自分との心理的な距離を作り出し、精神的負担を軽減させたからではないかと推察されています。
精神的な動揺を感じた時に試してみるといいかもしれません。
Writing about testing worries boosts exam performance in the classroom.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21233387