行列のできる店には一度は入ってみたいと思うのが人の心理。
私たちの日常のなにげない選択は、自分で決めているようで、意外と他人の影響を受けてしまっているのです。
たとえば、旅行に出かけた先で食事をしようと思ったとき、行列ができているお店とがらがらに空いているお店があったとしたらどうでしょう。
やっぱり行列ができているお店に惹かれるのではないでしょうか。
まぁ、時間がないとか、疲れたからとりあえず座りたいとかなら別でしょうが…。
行列ができているのを見ると、「あんなに並んでいるんだからきっとおいしいんだろうなぁ。食べてみたい。」と思ってしまいます。
そして、このようにサービスや商品を利用する人が多いほどそれらに対する満足感や安心感が増えるようなのです。群集心理における同調現象のひとつとされています。
そのため、「今これが流行っているんだ」って思うと、ますますそのサービスを受けたくなったり、商品を手に入れたくなったりします。
つまり、集団がどう評価しているかによって、自分の評価も変わってしまうのです。
これは、アメリカの経済学者 Harvey Leibensteinが提唱したもので、「バンドワゴン効果」という名前がついています。バンドワゴンというのは、行列の先頭を行く楽隊車からきていて、バンドワゴンに乗るということには「時流に乗る」「勝ち馬に乗る」といった意味があるそうです。
とうぜん、広告にも利用されています。
「当店人気ナンバー1」「売上ランキング1位獲得」「顧客満足度90%」という言葉につられたことはないですか?
私はパンを買う時とかについその言葉に引き寄せられて買ってしまったことが…。まんまとのせられています。
そして、人はどれくらい集団心理でだまされるのかということを証明した衝撃的な実験があります。アメリカ・バージニア州の有名なショッピングモールで行われたものです。
この実験の仕掛け人「トーマス」が友人数人に頼んで、自分を有名セレブであるかのように扱ってもらいます。
すると他のショッピングモールに来ていたお客さんたちもまんまと騙されてしまいました。なんと7分後には3人のセキュリティーサービスの護衛がつき、10分後には騒ぎを防ぐためにショッピングモールから出されたそうです。
恐るべし集団心理。
衝撃の映像はこちら
http://www.youtube.com/