瞑想やヨガで認知症予防?!Harmonista
niftyニュースに『瞑想やヨガがアルツハイマー病などの認知症の予防や抑制に効果的』という記事が載っていました。
「認知症には『メディケーション(薬)』より『メディテーション(瞑想)』というなんともキャッチ―なフレーズまで書いてあって、思わず座布団を差し上げたくなってしまいます。
とはいっても、認知症になってからヨガや瞑想を始めるというのは難しいと思うので、あくまで認知症になっていない人、もしくは軽度の認知症の人が対象になってしまいます。
ベス・イスラエル・ディアコネス医療センターで行われたものです。
55歳~90歳の方を対象に調査を行っています。この中には軽度の認知症の方も含まれていました。
まず被験者を以下の2つのグループに分けます。
1) 何もしない
2) 週に2時間程度の瞑想・ヨガレッスン、丸一日のサティ(仏教の瞑想スキルの1つ)、毎日15分~30分の自宅での瞑想
そして、前と8週間後に脳のMRIを行いました。
すると、2)のヨガや瞑想を行ったグループでは、8週間後に「デフォルト・モード・ネットワーク」と「海馬」に変化がありました。
「デフォルト・モード・ネットワーク」というのは、眠っている時など安静状態になった時に働く脳の部位で、過去を思い出したり、未来を思い描いたりするといった事に関係しています。
「海馬」は新しいことを覚えるのに関係している場所です。アルツハイマー病になると「海馬」が小さくなることがわかっています。
つまり、ヨガや瞑想を取り入れることで、「デフォルト・モード・ネットワーク」や「海馬」を活性化させることができるという事です。そして、それによって記憶障害や認知障害をきたすのを防げるのではないかと考えられるのです。
とはいえ、残念ながら即効性はないようです。8週間だと記憶能力のアップにまではつながっていなかったそうです。
アルツハイマー病をはじめとする認知症は、いろいろな要因が絡んで発症します。とうぜん、瞑想やヨガで全てが解決するわけではありません。
だけど、高齢化が進む現代社会では、認知症は深刻な社会問題です。少しでも予防でき、進行を防げる可能性があるのであれば、試してみる価値は大きいのではないでしょうか?
しかも、薬と違ってデメリットはありません。時間がとられるという事以外は…。
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