将来を見据える力

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将来を見据えて行動するという事はとても大切です。

とはいえ、子どもにとっては、なかなかハードルが高いものがあります。
それが、少しがまんをすると後でもっと大きなごほうびがもらえるとわかっていたとしても。
この少しがまんするという能力を調査した実験があります。

職員の子供たちが通う学内付属幼稚園の4歳の子供168人が実験に参加しました。
子供たちは、気が散るようなものが何もない机といすだけの部屋で、椅子に座るように言われます。机の上にはお皿があり、そのお皿にマシュマロが1個のっています。

実験者は、「私はちょっと用があります。それは君にあげるけど、私が戻ってくるまでの15分間食べるのを我慢したら、マシュマロをもう一つあげるよ。私がいない間に食べたら二つ目はなしだ。」と言って部屋を出ます。
待つ時間はたった15分です。でも、他にすることも何もありません。

4歳の子供にとっては、15分食べずに待つのは大変だったようです。15分間マシュマロを食べずにがまんして、更にもう1つのマシュマロをゲットできたのは、約3分の1でした。

実は、この実験はこれだけで終わりじゃなかったんです。
かなり、気の長い実験でして、10数年後に追跡調査が行われています。
4歳の時に15分間マシュマロを食べずにがまんできたかどうかということが、どうその後に影響したのでしょうか?

この「将来のために今すこしがまんする」という性質は、その後も続いていたそうです。
そのため、マシュマロを食べずにがまんしたグループは、周りから優秀であると評価され、大学進学適性試験でも高得点であったことがわかっています。

では、この2つのグループでは、脳にどのような差があったのでしょうか?
集中力に関係するとされる腹側線条体(ふくそくせんじょうたい)と前頭前皮質の活動性が違ったそうです。

もちろん、脳はトレーニング次第で変化します。とくに子供の場合は。

マシュマロの実験(動画)

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

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