お酒を飲むと気持ちよくなり、気が大きくなった経験がある人もいると思います。
ところが、実際にお酒を飲まなくても、お酒を飲んだと思っただけでもそういう変化は起こるのだそうです。
オハイオ州立大学の心理学者Brad Bushman教授が行った実験です。
フランス人男性86人に対して行っています。
彼らを2つのグループに分けます。
一方には「アルコール入りの新商品を試飲してもらいます」と告げ、他方には「ノンアルコールの新商品を試飲してもらいます」と告げます。
ただし、それぞれのグループには「アルコール入り」と偽ってノンアルコールのものを、「ノンアルコール」と偽ってアルコール入りのものを少数混ぜてあります。
次に、彼らに、カメラの前でこの新商品について短く宣伝してもらいました。
その後、撮影された自分の姿をチェックし、どれくらい魅力的か評価してもらいます。
すると、「アルコール入りの商品」が配られたチームの人は、「映像に映った自分は普段よりも魅力的で面白い」と答えたそうです。
しかも、アルコールを飲んだと思っているだけで、つまり実際にアルコールが入っていないものを飲んだ人たちでも同様の効果があったそうです。
いっぽう、ノンアルコールの商品を配られた人たちには、そのような効果は見られませんでした。
お酒を飲んだと思っただけで、気が大きくなったということです。
人間って、意外と単純です。
ちなみに、この研究はイグノーベル賞を受賞したそうです。