他人を通して自分を知る~投影の法則~

他人を通して自分を知る~投影の法則~Harmonista

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同じものを見て、同じことを聞いたとしても、感じ方は人それぞれです。
というのも、私たちは誰でも自分自身のフィルターを通してものごとをみています。
これを「投影の法則」と言います。

たとえば、道端に咲く1輪の可憐な花を見たとしましょう。
ある人はそれを見て、風情があるなぁと感じるかもしれません。
でも、別の人は頑張って咲いていて、なんてけなげだなんだろうと思うかもしれません。
また、別の人は、こんな道端に1輪だけで寂しそうと感じるかもしれません。

これと同じようなことが他人に対しても起こってきます。
相手が無表情でいると怒っているわけでもないのに「怒っている」と感じてしまったり、他人のなにげない様子を見て魅力的に感じたりもします。

自分というフィルターを通すことで、相手のなかのある要素が際立って見えてしまうのです。
これは、自分の中の隠されている要素が相手に投影されて見えてくるのではないかとされています。
つまり、誰かのことを優しいと感じたとき、そういう性質が自分の中になければ、その優しさを感じ取ることができず、気づかないということです。

そのため、他人や状況に対して自分がどう感じているのかをみていくことは、自分自身では気づきにくい自分の内面をさぐるヒントになってきます。
自分が抑圧している感情や自分の隠された魅力を探すには、うってつけということです。

自分のことは、意外と自分ではわからないものです。
人との関わりを通して、自分を見つめてみるのもいいかもしれません。

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