成功するために必要な力

成功するために必要な力Harmonista

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なかなか子どもを持つ親の悩みは尽きないようです。3歳~6歳の子どもを持つ親1000人に行ったアンケートによると、「子どもの将来が不安」と答えた人は、なんと2人に1人だとか。

最近では、「一流大学に入って、大企業に勤めるということが幸せとは限らない」と考える両親も多くなってきましたが、やはり子どもの能力を最大限に伸ばしてあげたいと思うのが親心。
実際、幼児期から勉強や習いごとをさせたいと考える親は85%もいるそうです。

では、子どもの将来を考えたとき何が重要になってくるのでしょうか。
今までは覚える力の一番ある幼少期にできるだけ多くの情報をつめこみ、読み書きや算数などの能力を伸ばすということが教育の主流でした。
しかし、最近になって専門家たちがその教育法に関して疑問を投げかけるようになってきました。

子どもの貧困と教育改革を専門とするジャーナリストのポール・タフは、著書『成功する子失敗する子』の中で、「神経科学、経済学、心理学の観点から、将来成功するには、成功に必要な『気質』を伸ばすことが大切だ」としています。
その必要な気質というのが、「自制心」「好奇心」「やり抜く力」なのだそうです。

子どものころの「自制心」が弱い人ほど、32歳になったときに健康や職業の面でさまざまな問題を抱えていたようです。
また、「やり抜く力」があるほど、IQの高低に関係なく、大学を優秀な成績で卒業する可能性が高いというのです。

嬉しいことに、こういった「気質」は生まれもったものではなく、成長してからも習得でき、人に教えることができるスキルなのだそうです。

例えば、「自制心」の発達には、脳の前頭前皮質(ぜんとうぜんひしつ)という場所が関わってきます。
ここは、自分の感情や行動のコントロールに重要な役割を果たしているとされています。
いっぽう、この前頭前皮質は、幼少期のストレスから最も多く影響を受ける部位でもあります。
つまり、ストレスが少ない状態だと「自制心」が育つということです。

では、子どもがストレスなく過ごすためにはどうしたらよいのでしょう。
これには、親子の間で安定した愛情深い関係を築くことが大切です。
たとえば。子どもがストレスを受けたときには、慰めたり、抱きしめたり、話しかけたりして安心させることで、子どものストレス対応力が上がってくるのです。

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