目先の利益に捉われてしまう~時間割引~

目先の利益に捉われてしまう~時間割引~Harmonista

60

先日、iPhone5からiPhone6 plusに変えてからのiPhone生活はなかなか快適です。
当初は、あの大きさはいかがなものかと思いましたが、意外と平気なものですね。

何といってもすぐに充電が切れることがなくなったのが嬉しいです。やっぱりバッテリーって大事ですね。ただ、問題が一つ。購入時からついているいくつかの1ケ月だけ無料というプラン。外すのを忘れたら、月額がえらいことになりそうです。

もったいないからと1ケ月だけ使おうなんて考えずにさっさと外してしまった方が無難ですかね。とりあえずはブック放題と映画・音楽放題は気になるので、少し様子を見てそれ以外は今日にでもさっさと外してしまおうと思います。

それはともかく、最近のマーケティングでは目先の利益よりも顧客との信頼関係を築くことに重点を置いた「アドボカシー・マーケティング」という手法が出てきています。
日本でもマサチューセッツ工科大学のグレンアーバン教授の著作での紹介がきっかけとなり広まってきています。

長く続く商売をしようと思ったら、そんなことはわざわざそんな用語を作りださなくても当たり前のようにも思いますが、改めて本質が見直されて大切にしようというところにきたということに今という時代を感じます。
感情や欲望をあおり、ただ次々と物を売る時代から、顧客との信頼関係を大切にする時代へ変わりつつあるのかもしれません。

ネットの発達によって今までのマーケティング手法が通じなくなり、アドボカシー・マーケティングという考えが出てきたそうです。
人というものはいろいろと経験を積むことで本当に大切なことにあらためて気づき、本質に近づくのかもしれません。

私たちはどうしても目先の利益にとらわれがちです。
でなければ、「目先の利益にとらわれるな」という教訓は生まれなかったでしょう。
まぁ、ある意味、これは動物の本能とも言えます。
長期的に物事を考えるというのは、本来備わったものというよりも学習して身につけたものだから苦手なのはしょうがないですよね。

将来の利益よりも、今すぐ満足を得たがる傾向のことを「時間割引」と言います。
例えば、「今すぐに100ドルを受け取るか」「1か月後に120ドルを受け取るか」と聞かれた時、多くの人が「今すぐに100ドルを受け取る」ほうを選ぶそうです。
1か月に20ドルという利回りの良さにもかかわらずです。

ところが、おもしろいことに、これが「1年後に100ドル受け取るか」「1年1か月後に120ドル受け取るか」という選択だと結果はまったく変わってきます。
同じ1ヶ月の違いであっても、今度は圧倒的に「1年1か月後に120ドル受け取る」ほうを選ぶ人が多いそうです。

では、どうして私たちは1ヶ月待たずに今すぐ手に入れることを選んでしまうのでしょうか?どうもこれは、今すぐに手に入る方がワクワクするから…らしいのです。
ちゃんと脳の画像検査でも確認されていますよ。
今すぐ手に入った場合は、感情と関係のある「大脳辺縁系」が活性化するそうです。

もちろん、理性で感情をコントロールすることが難しい動物ではこの傾向は強くなります。
マーモセットやタマリンなどの猿を訓練して、餌をすぐに2粒受け取るのか、少し時間がたってから6粒受け取るのかを選ばせる…という実験があります。

タマリンは平均8秒、マーモセットはもう少し忍耐強くて平均14秒だったそうです。
それ以上になっちゃうと、すぐに餌がもらえる方を選んじゃうんですね。

ちゃんと人間らしく、本能に振り回されないで生きたいと感じた朝でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です