私たち人間の脳にも意識のスイッチがあることが最近になって分かったようです。
どうも、脳のある部位を刺激すると「意識」と「無意識」の切り替えが起こるというのです。
しかも、この発見はいうなれば偶然の産物らしいのです。
もともとは、George Washington大学のMohamad Koubeissi博士たちは、てんかん発作の症状を緩和するよい方法がないかを探していました。
その研究の過程で、脳のある場所に低頻度の電気刺激を加えると記憶障害を起こすことなく、てんかん発作が止まることを発見しました。
54歳の患者の脳の中央、前障(ぜんしょう)と呼ばれる場所に低頻度刺激を加えると、一瞬で意識がなくなり、呼びかけに反応せず、呼吸もゆっくりになることを発見しました。
そして刺激をやめるとすぐに意識は回復し、自分に起った事に気づいていなかったのです。
前障に刺激を与えた時には、毎回同じ現象がおきました。
つまり、この前障に意識のスイッチがあると考えられるわけです。
Mohamad Koubeissi et. al. Electrical stimulation of a small brain area reversibly disrupts consciousness. Epilepsy & Behavior 37 Aug P32-35, 2014