天気の悪い日が記憶するチャンス

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天気が悪いとなんとなく気分も晴れないませんが、このスッキリしない天気に記憶力アップの効果があるそうです。

オーストラリアのニューサウスウェールズ大学のジョセフ・フォーカス博士が率いる研究チームがJournal of Experimental Social Psychologyに報告した実験です。

「その人の気分が記憶にどのような影響を与えるのか?」という事を調べています。
実験方法は、いたって単純です。
店のカウンターに車のおもちゃや豚の貯金箱などの小物10個を置いておきます。
そして、買い物客が店から出てきたときに「カウンターに何がありましたか?」という質問をします。

そして、結果はというと…
「荘厳なクラッシック音楽がかかり、寒くて風が強く雨が降っている場合のほうが、太陽の輝くよい天気のときよりも、記憶力が3倍よかった。」そうです。

さらには、雨の日に買い物をした人の方が、カウンターにあるはずのない小物を「あった」と勘違いする確率が低かったそうです。

では、何故そういう結果になったのでしょうか?

ジョセフ・フォーカス氏は、以下の点を指摘しています。
「暗い気分は周囲への注意力を高め、慎重になります。いっぽう、天気が良くて幸福な気分の場合は、ぼんやりして注意力が低下してしまうのではないか」

ちなみに、オハイオ州立大学のラウント博士らは、別の実験で、「幸せな気分の時は、表面的な手がかりをもとに、安易に状況を判断する傾向がある」という結論を出しています。
どうも、あんまりウキウキしていると足元をすくわれることもあるようです。

下記も参考に
天気が悪いほうが記憶力が高まることが判明

Joseph P. Forgas et. al. Can bad weather improve your memory? An unobtrusive field study of natural mood effects on real-life memory
Journal of experimental social psychology vol. 45(1) Jan. 254-257, 2009
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0022103108001649

脳とこころの豆知識 - 記憶と学習 - 記憶力を高めるには

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