人はお金に対してネガティブなイメージを持っている

人はお金に対してネガティブなイメージを持っているHarmonista

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先日、隣の席の男性2人が人生について熱くかかり、反対隣の女性が1人でビールのジョッキをおかわりしているという不思議な状況で1人食事をしました。
加えて、新人のウェイターさんがテンパりながらサーブしてくれるというなんとも味わい深い環境でした。

熱弁をふるわれていたので、意識せずとも会話が聞こえてきてしまうわけですが、最初は1人が「お金が嫌いなんだ」ということを相談されてました。

お金のことをいらないって思う人はほとんどいないと思いますが、この男性のようにはっきりと自覚しないまでも意外と潜在的にはお金に対してネガティブなイメージを持っていてお金が嫌いという人は多いようです。

つまり、自分の意識としてはお金が欲しいと思っていても、潜在意識では、「お金=汚いもの、悪いことをしないと手に入らないもの」といったような悪いイメージを持っている可能性があるのです。
そして、そのため無意識でお金持ちになることを拒否してしまい、お金が稼げない、お金が貯まらないという現実を引き寄せるということがよくお金に関する本にも書かれています。

では、実際、お金を見た時、多くの人はどう反応するのでしょうか?

ベルギーのリエージュ大学の研究チームが行った実験です
リエージュ大学の成人職員351人(用務員から上級管理担当者まで)を集めて、オンライン調査を実施しました。

被験者をランダムに2つのグループに分け、いろいろと質問して彼らの「楽しむ能力」を測ります。そして、この質問の前に片方のグループには山のように積んだユーロ紙幣の画像を見せました。

テストでは、重要な課題をこなす(充足感)、遠出してロマンティックな週末を過ごす(喜び)、ハイキング中に見事な滝を発見する(畏敬の念)という、いずれかの経験を想像するように言われます。

いずれのシナリオも、それに対する反応として8通りの選択肢があります。
そのうち4つは、経験を楽しむ反応(肯定的な感情を表す、その瞬間の気分を楽しむ、その出来事を楽しみに待つ/追想する、その経験について他人に話す)です。

被験者は、そのような状況下で自分が通常とるはずの行動を最もよく表している反応を、1つまたはそれ以上選ぶよういわれます。経験を楽しむ選択肢を1つ選ぶごとにポイントを1つ獲得します。

すると、事前に大量のユーロ紙幣を見せられた被験者たちは、経験を楽しむ能力のスコアが優位に低かったそうです。つまり、人間はただお金の画像を見ただけなのに、人生の小さな喜びを楽しむことへの興味が薄れる可能性がある…というのです。

さらには、現実に多くのお金を稼いでいる被験者ほど(被験者は全員、収入を尋ねられています)、楽しむ能力のスコアが有意に低かったそうです。

人生の充足度に関する要素を多岐選択肢のテストで有意に測定できるかは現時点では明確ではないため結果の解釈には注意が必要だそうですが、カナダの学生を対象に行った同じような実験でもおもしろい結果が得られています。

こちらは事前にカナダ・ドル紙幣の画像を見せられた学生の方が、出されたチョコレートを味わって食べる時間が短かったそうです。

不思議ですよね…お金の画像を見ただけですよ。
日常の楽しみを味わう心の余裕がなくなるって、お金に対してどんなイメージ持ってんだよって聞きたくなります。

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