トラウマは遺伝するHarmonista
6月4日は、侵略による罪のない幼児犠牲者の国際デーです。
精神的にショックな出来事があるとそれがトラウマ(心的外傷)となります。
しかし、このトラウマ、実は子供にまで伝わる可能性があるそうです。
チューリッヒ工科大学のイザベラ・マンスイ博士は、DNAを下敷きにして作られるマイクロRNAと呼ばれる短いRNAに着目しました。いろんな種類のマイクロRNAが細胞の中にあり、あるタンパク質をどれくらい生産するのかといった細胞の生物活動をコントロールしています。
このように重要な働きをするマイクロRNAですが、ネズミで調べた実験によると子どもの時にトラウマを受けたかどうかでその数が変わってきます。過剰に産生されたり、数が減少したりしてしまうのです。
そのため、そのネズミの行動は変わってしまいます。例えば、普通だと開けた場所を嫌うネズミがあまり嫌わなくなるとか、人間の鬱状態のような症状を呈するネズミも現れました。
更に驚くことに、この行動の変化は一世代の変化にとどまらなかったのです。
次の世代に、あるいは孫の世代まで受け継がれていたそうです。
そして、トラウマを経験したネズミの子供ではインシュリンと血糖値のレベルが低かったそうです。
元ネタはこちら
http://mui-therapy.org/newfinding/hereditary-trauma.html
脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する