欠点にも寛容になることが大切Harmonista
「子供は褒めて育てろ」と言われるように、褒めることはその子の能力をのばすうえでとても重要です。でも、その効果を最大限に引き出すには、「褒める」だけでなく、欠点にも寛容になるという事も重要です。
児童心理学の実験に以下のようなものがあります。
小学生が何人か集まったグループを2つ、AグループとBグループを作ります。そのグループには、それぞれ勉強の得意な女の子と勉強が苦手な男の子がいます。
Aグループでは、勉強ができる子を「えらいね」と褒め、勉強ができない子を「駄目ね」と叱ります。
Bグループでは、勉強ができる子を同じように「えらいね」と褒め、勉強ができない子にも勉強のほかの長所を見つけて褒めます。
すると、Bグループの勉強を褒められた子供の方が、同じ様に褒められているにもかかわらず、Aグループで勉強ができ、褒められた子供の方がよりも喜びを感じたそうです。
つまり、Bグループの勉強ができると言って褒められた子供は「勉強ができなくなったとしても他の部分で認めてもらえる」と感じるのに対し、Aグループの子供は「勉強ができなくなったら私も叱られる」と感じるからではないか…と考えられています。
Aグループの子供は、自分自身を褒められたというよりも、「勉強ができる」という行動のみを評価され、褒められたと感じてしまうのではないでしょうか。
子どもというのは、私たちが思っているよりも大人の行動を見ています。自分ではなく、他の子供が叱られたとしても、同じことをしたら自分が叱られるということをわかっているのです。
子どもなので、まだ理性が十分に働いてはいないので、わかっていても実行できるかどうかは別ですが…。
脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する