人間は、社会的な動物です。
他の動物との一番の違いは、理性的に物事を考え、判断するために必要な前頭葉です。前頭葉の前頭前野は、「客観的自己像」といって自分が他人の目にどう映っているのかということを判断する場所といわれています。…
私たちは、そのため理想の自分に近づこうと努力をし、社会的規範にのっとって生活します。
良い側面もありますが、そのことは自分自身に制限をかけることにもなります。
では、私たちはどのくらい他人からの評価を気にしているのでしょうか?
人から評価を得ることを大切に考えているということを証明する実験として「独裁者ゲーム」があります。
この実験では、二人一組となり、どちらか一人が独裁者となります。
独裁者に、相手と1万円を分けてもらいます。どのように分けるのかは一人で決められ、相手には変更を希望する権利も、断る権利もありません。なにせ、独裁者ですから…
つまりは、相手に1円だけ渡して残りを自分がもらってもいいわけです。
しかし、実験結果はどうだったと思いますか?
ほとんどの人が「5対5」に近い割合で1万円を分けたそうです。より多くのお金を受け取ることより、人からの評価や自分が自分に下す評価を大切にした…という事です。
他人に配慮し、社会的規範に沿った生活は大切ですが、行き過ぎるのも考えものです。
自分自身に制限をかけすぎてはいませんか?