身近な人との関わりが思いやりを育てる

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最近は自動化が進み、ネットやSNSが普及するなど、便利になった反面、昔と比べリアルでの人との付き合いが減っています。
そのためか、この現代社会は、幸せホルモンと言われる「オキシトシン」が分泌されにくい社会であるとの指摘もあります。

というのも、この「オキシトシン」は、社会行動を円滑に行うために重要であると言われ、家族とのふれあいや団らんで増えるとされています。

オキシトシンどこまで関係しているのかはわかりませんが、情緒的安定感は子供時代の身近な人とかかわりの中で育つとされています。
そして、その人が情緒的に安定しているかどうかで人に思いやりを持って接することができるかどうかが決まってきてしまうようです。

つまり、情緒的に安定し、必要な時に頼れる人がいると感じている人は、他の人の苦しみに敏感で、気づくだけではなく、軽減してあげようとする傾向が強いそうです。
逆に、頼りにできる人がいない、安心できる場所がないと感じている人は、自己移入や共感ができにくい傾向があります。

イギリスの精神分析医であるジョン・ボウルビィは、20世紀中ごろに『アタッチメント理論』を提唱しました。
この理論によると、子供が社会的、精神的発達を正常に行うためには、少なくとも一人の養育者と親密な関係を維持しなければならないそうです。そして、それがないと子供は社会的、心理学的な問題を抱えるようになってしまうとされています。

乳幼児のときほどではありませんが、大人になってからでも脳は育ちます。
自分にとって重要な人との関わりの中で、「自分がどういう状態であっても認められる」ということを経験するのが大切なのかもしれません。

脳の取扱説明書 P152

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

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