最近、介護が社会問題となってきていますが、今後は高齢化
誰しも健康で長生きしたいと思うことかもしれませんが、そのために自分でできることの1つに『よく噛んで食べること』があります。
なぜ、よく噛んで食べることが健康につながるのかをまとめてみました。
【目次】
1. よく噛んで血糖改善
2. よく噛んで認知症予防
3. 歯周病と脳梗塞との関係
4. よく噛むことで得られる5つの効果
1. よく噛んで血糖改善
「何でも噛んで食べることができる」咀嚼良好者は、年齢とともに
よく噛むことは、食べるためだけに必要なわけではなく、全身の運
厚労省が行なった「口腔保健と全身的な健康状態の関係について」
そして、心筋梗塞や脳梗塞の主な原因の1つである糖尿病は、歯周
歯周病を治すと血糖値も改善し、血糖値が下がると歯周病もよくな
なんと、よく噛むことで血糖値まで下がるらしいですよ。
よく噛む人は少ない量の食事でお腹が満たされ、食べる量が減りま
また、50回以上噛んだ場合には、通常の噛み方と比べ、血糖値が
2. よく噛んで認知症予防
ビックリするような調査研究もあります。
福岡県で80才の男女824人が対象に行われたものです。
噛みにくい食材から噛みやすい食材まで段階的に15種類の食材を用意します。15種類すべて噛める人を「咀嚼力が高い人」、9~14種類噛める人を「中くらいの人」、4種類以下しか噛めなかった人を「低い人」としました。
すると、咀嚼能力が高い人に比べ、低い人は、寝たきりや要介護になるリスクが7.5倍も高かったそうです。
よく噛むことは、認知症予防にも良いようですよ。厚労省研究班
実際、よく噛むことで記憶を司る海馬が活性化することがわかって
3. 歯周病と脳梗塞との関係
日本人が歯を失う原因の第1位は歯周病だそうです。
そして、歯の本数と脳梗塞にも関係があるという報告もあります。
アメリカで12年間をかけて行われた研究です。
歯科医や薬剤師、獣医師など医師以外の男性医療従事者4万138
年齢は40歳~75歳。
研究が始まった時点で、既に歯がかなり抜けていた人の特徴は、高
これらのいずれの項目も脳梗塞を起こしやすくします。
そのため、これらの条件がなかったとしたら、つまり、上の4つの
すると、研究がスタートした時点で歯が25本よりも少なかった人
では、どうしてそういう結果になるのでしょうか?
これには歯周病によって、口の中が慢性的に炎症があることが問題
つまり、炎症があることによってつくられる炎症反応物質によって
元ネタはこちら
http://www.nikkeibp.co.jp/
http://stroke.ahajournals.org/
4. よく噛むことで得られる5つの効果
それ以外にも、よく噛ことにはメリットがあります。
①美肌・若返り
よく噛むことで唾液がたくさん分泌されます。
この唾液の中には、成長ホルモンの一種であるパロチンが含まれています。
このパロチンには、骨や歯の再石灰化を助けたり、皮膚の新陳代謝を活発にしたりなど若返りの効果があります。
そして、唾液にはパロチンだけでなく、EGF (Epidermal Growth Factor: 上皮成長因子)というタンパクの一種も含まれています。
これは、肌表面の受容体と結びつくことによって人が本来持っている細胞の再生を促します。つまり、美肌効果があるということです。
② ダイエット・小顔
よく噛むことで顔の筋肉が鍛えられ、小顔効果が期待されます。
それだけではなく、満腹中枢が刺激されるため、食べ過ぎを防ぎ、ダイエットにも効果的です。
③ 脳の活性化・ストレス解消
噛むことはもっとも簡単にできるリズム運動です。
よく噛むことで精神を安定させるセロトニンに分泌を促したり、記憶を司る海馬が活性化するとされています。
④虫歯・歯周病予防
よく噛むことで唾液が増えると口の中がきれいになり、虫歯や歯周病になりにくくなります。歯周病は脳梗塞や心筋梗塞など血管障害のリスクになります。
また、口の中がきれいになることで誤嚥性肺炎になりにくくなります。
⑤免疫力アップ
よく噛むことで胃腸の負担が少なくなり、消化酵素であるアミラーゼの分泌も増えます。胃腸が健康になることで免疫力も上がってきます。
あらためて、歯の健康をみなおしてみてはいかがでしょうか?