光は人の感情や思考に影響を与える

光は人の感情や思考に影響を与えるHarmonista65

光は私たちが思っているよりも人の感情や思考に大きな影響を与えるようです。

カナダのトロント・スカボロ大学と米ノースウェスタン大学で、光が持つ人の感情への影響力について共同研究され、「Journal of Consumer Psychology」誌に掲載されました。

照明の明るさを変えて、参加者たちに以下の項目について判定を行ってもらいました。
① チキンウィングのソースの辛さ
② 架空の登場人物の攻撃性
③ 言葉から連想される感情
④ 2種類のジュースの味
⑤ 人の魅力度

すると、明るい部屋ではより辛いソースを好み、架空の人物のキャラも攻撃的になり、人はより魅力的に見え、ポジティブな言葉はより良い判定を、ネガティブな言葉への反応はより強く表れることがわかりました。
さらに、被験者たちは明るい照明のもとでは2種類のジュースのうち“好きな方の味”をもっと多く飲み、“嫌いな方”は少ししか飲まなかったという結果も出ています。

つまり、明るい環境では人の感情が高ぶり、あらゆる感覚が強く働く可能性があるということです。
トロント大学のAlison Jing Xu準教授によると、以前の研究で、人は天気が良い日には株取引についてより楽観的になり、幸福感を感じるということがわかっているそうです。
一方、うっとうしい天気が長く続くと抑うつな気分になります。

ところがです。現在、うつ状態にある人は、天気の良い日だとよりうつの症状がひどくなるらしいのです。
明るい環境だとより感情を強く経験するということです。
これは光が熱として知覚されるため、それが人の感情を高まらせているのではないかといいます。

そのため、部屋の明かりを落としたほうが感情に左右されないため、客観的な思考が働きやすく、また商談などの場でも合理的な決断ができるのではないかということです。
また、反対に花や婚約指輪のような感情を大いに喚起させるような商品を売る場では、照明は明るくした方が良いということです。

Room lighting affects decision making, study suggests
http://www.medicalnewstoday.com/articles/273064.php

脳とこころの豆知識 ― ビジネス

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