動揺していると判断力が低下する

動揺していると判断力が低下するHarmonista136

動揺していると状況を見定める能力が低下すると言われています。
経験したことがあるかもしれませんが、動揺しているとふだんだと取れる行動がとれなかったり、いつもとは違う選択をしてしまったりしてしまうのです。
そのため、後になってその時を振り返ったときに、後悔するわけですが、ある意味人間らしい、仕方のないことなのでしょう。

テキサス大学のJennifer Whitson博士らの研究です。
被験者にコンピューターを使って、イラスト分類を行ってもらいます。
この分類ですが、分類の根拠が明確な場合と無秩序な場合の2種類あります。

無秩序の分類では、当然法則性がつかめないので、被験者の頭は混乱し、狼狽します。
このようにして被験者に人工的に動揺する状態を生み出します。

そして、ここからが本当の実験です。
その上で白黒のランダム画像を見せ、それが何に見えるかを質問します。
そうすると、何も描かれていないはずのイラストなのに、そこに様々なものを見出してしまうというのです。
例えば、椅子や犬、顔などが描かれていると判断してしまいます。

博士らは、同じ条件で株価変動のグラフでの状況判断の実験も行っています。
で、結果はというと、推察の通り、動揺している状況では、本来ならありもしない経済動向をみいだしてしまう傾向があったそうです。

たったこれだけのことで作り出された混乱でさえ、私たちの判断力に影響を与えてしまうのです。
まして、精神的に追い詰められている時には、どうでしょう?

実際にはありもしない友人の裏切りや恋人の浮気、取引先の陰謀を感じてしまう可能性があるらしいのです。
株やFXで大損する理由もそこにあるのでしょう。

もし、根拠なくそれらを感じたら、精神的に追い詰められてはいないか自分を見つめ直してみてもいいかもしれません。

http://empyrionwealth.com/general/see-pattern-wall-street/

脳とこころの豆知識 ― 不合理な行動

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