ヨガの効能

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ヨガは身体が固いとできないのではないかと思われがちですが、実際のヨガの目的は別のところにあります。
そもそもヨガの語源は、サンスクリット語で「つながり」を意味します。
つまり、難しいポーズをするということではなく、心と身体、魂がつながる状態に導くということが真の目的です。
最近、ヨガの心身の健康に対する効果が見直されてきています。

【目次】
1.
ヨガでストレス知らず
2. ヨガで病気予防


1. ヨガでストレス知らず

オハイオ州立大学の臨床家庭医学准教授Maryanna Klattが、患者の苦しみや死に日々接してストレスに曝されている外科看護士を対象に行った研究です。

ストレスマーカーとして知られる唾液中のαアミラーゼを測定して、ヨガの効果を調べています。
すると、ヨガを行うことで唾液中のαアミラーゼが40%も低下していました。
ちなみに、唾液中のαアミラーゼは、非侵襲的で簡単に測定でき、すぐに結果が得られることから、リアルタイムな情報を収集できるとして注目されています。

2007年にMatsudaらは生後1ヶ月~15ケ月の乳幼児をもつ母親14名に対し、ヨガの効果を調べました。コントロール群がなく、効果の持続性までは調べられていないものの、不安や疲れ、落ち込み、敵意などに効果があったとしています。

2. ヨガで病気予防

過去最大のヨガ研究の記事によると、瞑想的な太陽礼拝のポーズや下を向いた犬のポーズに、炎症の反応を抑える効果があるらしいことが分かったそうです

では、炎症の反応が抑えられると、どんなメリットがあるのでしょうか?
軽度の炎症反応は、心疾患や糖尿病、関節炎などの慢性疾患と関連があるとされています。
つまり、動脈硬化の予防や疼痛の改善といった効果が期待されるというわけです。
また、この炎症反応、癌患者の多くが治療後数か月、時には数年にわたって疲労を感じる原因の1つでもあります。

オハイオ州立大学のジャニス・キーコルト・グレーザー教授らが、「Journal of Clinical Oncology」に発表したものです。
ヨガを実践したことのない乳癌克服後の患者200名を対象に調査を行っています。

患者を2つのグループに分けます。
一方のグループは、ヨガを行わないグループ。
もう一方のグループは、週に2回、90分間ヨガレッスンを12週間受け、DVDを自宅に持ち帰って家でも実践するように勧められました。

すると、ヨガを行ったグループでは、治療終了から3か月後の報告で、ヨガをしなかったグループほど疲労を感じず、元気だとする人が多かったそうです。

ちゃんと科学的な証拠も得られています。
採血をして、炎症マーカーを調べたんですね。

結果はというと、ヨガを行ったグループでは、炎症マーカーが10~15%も低下していたそうです。

では、なぜそういうことが起きるのでしょうか?
癌に対する治療は、患者にとって大きなストレスや疲労、睡眠障害をもたらします。
これが、炎症反応が悪化する要因になるのではないかと考えられます。
また、ヨガにより、ストレスが軽減し、睡眠障害の質が良くなることがわかっています。
そして、このことがヨガによって炎症反応が改善する理由なのではないかと推察しています。

ヨガの治癒力~炎症マーカーで検討~

脳とこころの豆知識 - 運動

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