私たちの脳は、大人になってからでも変
よく使う機能は発達し、使わない機能はだんだんと廃れて
このような脳の変化を脳の可塑性(かそせい)と言います
実は、この可塑性にも短期的なものと長期的なものがあります。
たとえば、何かを習得しようとして練習している時のこと
しばらく練習すると少し上手になります。
ただ、そこで練習をやめてしまうと当然またもとの状態に戻
ところが、同じ練習を長い間行ってコツをしっかりつか
ちょっと休んだからといって、もとの状態になったりはしま
ちゃんとコツは覚えたままです。
このように、脳にも何かの刺激によって一時的に生じる変
ふだん、楽器を演奏しない人たちに対して行った実験がありま
右手で複雑なパターンの旋律を電子ピアノで弾いてもらい
これを1日2時間、5日間連続で練習します。すると、か
その時の脳の活動を調べると、練習の後では練習前
ただ残念なことに、この脳の変化は翌日には消え、前日の
ここからが、この実験のおもしろいところです。
この被験者たちを2つのグループに分けます。
半数はピアノの練習を一切やめます。
そして、残りの半数は、同じパターンの練習を1日2時間
当然、練習をやめたグループでは、右手指の運動に関係す
ところが、4週間練習を続けたグループでは、違っていた
彼らは、最初の時と違い、2日間練習を休んだ後の月曜日
最初は、一時的な脳の変化だったものが、積み重ねによっ
まぁ、予想通りとも言えますが。
私たちは何かを習得するとき伸び悩む時期があって、そこ
脳の取扱説明書 p156