自分のことを運がよいと思っている人たちは、チャンスをキャッチしやすいということが分かっています。
イギリスのHertfordshire大学のRichard Wiseman教授が行った実験です。
Richard Wiseman教授は、もともとはプロのマジシャンだったのですが、マジックの裏にある人間の心理に興味を持つようになり、心理学の勉強を始めたそうです。
ちょっと変わった経歴ですよね。
それはさておき、彼が行った実験です。
被験者を「自分は幸運に恵まれている」と思っているグループと「自分はついていない」と思っているグループに分けます。
そして、被験者たちに「新聞に載っている写真の枚数を数えてください」と指示します。
その後、Wisemanは被験者に、写真は何枚載っていましたかと尋ねました。
ただし、この実験には、被験者たちには知らせていないもう1つ仕掛けがありました。
実は、彼は、この紙面の中央にある文章を隠しておいたのです。
紙面半分くらいの大きさで、「実験担当者にこの記事を見たと言えば、あなたは100ポンド獲得します」と書かれていました。
おもしろいことに、というか、かわいそうなことに、「自分はついていない」と思っている被験者たちは、写真を数えるのに一生懸命で、その文章に気づかない人が多かったのです。
では、「自分は幸運に恵まれている」と思ったグループは、というと、お察しの通り、多くの人がちゃんとその文章に気づいたのです。
つまり、「自分は運がいい」と思っていると、チャンスに気づき、「自分はついていない」と思っているとチャンスを見逃すというわけです。
これは、自分が運がいいと思っている人は、リラックスしているため全体を見通しやすいからではないかと考えられています。
Wisemanは、「楽観的な人は、前向きでエネルギッシュで、新たな機会や経験にオープンである。いっぽう、運が悪い人は、控えめで頼りなく、心配そうな反応をし、目の前にあるチャンスを見つけて活かそうとしないようだ」とも言っています。
脳の取扱説明書 P65
The Luck Factor
http://www.richardwiseman.com/resources/The_Luck_Factor.pdf
As Luck Would Have It
こんにちは。楽しく読ませてもらいました。このブログを今後も参考にさせてもらいます。ありがとうございました。
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