痛み~催眠の効果~

痛み~催眠の効果~Harmonista

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痛みというのは、同じ刺激であってもどのくらいいたいと感じるのかということには個人差があります。また、同じ人によってもその状況によって、ちょっと変わってきます。
そのためか、大好きな人に手を握ってもらったり、「痛いの痛いの飛んで行け~」と言って痛みが和らぎイメージを持ってもらったりすると痛みが少し和らぐとされています。

どうして、同じ刺激であっても痛みの感じ方が変わるのでしょうか

これは、痛み刺激を加えた時、痛いという感覚を感じる体性感覚野という場所が活性化するだけでなく、情動に関係する島皮質(とうひしつ)や前部帯状回も活性化されるからではないかとされています。そのため、痛み刺激を不快なものとして感じるわけです。

実際、島皮質に損傷を受けると、痛いという感覚はわかるけれど、それが有害であることがわからなくなり、痛みを避けるような行動をしなくなるそうです。

この痛みですが、おもしろい実験をした人がいます。
なんと痛みに対して催眠が効果があるかどうかを調べたのです。それにしても、なんで調べようと思ったんでしょうね。というか、催眠をかけられる人をどうやって探したんでしょ?

最初、被験者に痛みによる不快感を軽くするような催眠をかけてもらいました。
すると、痛みの強さは変わらなかったものの、痛みによる不快感は減ったそうです。
実際、その時の脳の活動をPETを使って調べてみると、痛みを感じる一次体性感覚野の活動に変化はなかったものの、不快感に関係する前部帯状回の活動は減っていたそうです。

次に、被験者に痛みの強さを軽減するような催眠をかけてもらいました。
すると、痛みの強さは軽減され、PETでも体性感覚野の活動も抑制されていたそうです。

というか、ある意味、その催眠術かけた方が凄いですよね…。

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