かわいいものを見ると集中力があがる

かわいいものを見ると集中力があがるHarmonista154

『かわいい』ものというのは、私たちの心を和ませてくれるだけでなく、ものごとへの集中力をあげる効果があると言われています。
ときどき仕事の机の上に子供やペットの写真を飾ったり、『かわいい』グッズを置いたりしている人を見かけますが、それも仕事の効率を考えるとあながち間違いではないという事です。

広島大学の大学院総合科学研究科の入戸野宏准教授が大学生の男女96名に対して行った実験です。

被験者には、細心の注意と集中力を必要とする次の2つの課題を行ってもらいます。
1. ピンセットを使って小さなおもちゃをつまみ出す作業
2. 不規則な数列から指定された数字を見るだけで数えだす作業

次に被験者を2つのグループに分け、休憩時間に動物の写真を7枚好きな順に並び替えてもらいます。
1つ目のグループは、幼い動物の写真を使い、もう一方のグループは、成長した動物の写真を使いました。

すると、休憩時間に幼い動物の写真を見たグループでは、作業効率が大幅にアップしていたそうです。
どんな写真を見たかによって作業効率が変わるなんて驚きです…。しかもどっちも動物なのに。

入戸野准教授は、作業効率がアップする原因を以下のように推測しています。
人は『かわいい』と感じると、自然と頬が緩み、笑顔になります。そして、もっとよく見たいと思って、その『かわいい』対象に近づきます。そして、ず~っとその『かわいい』ものを見ていたいと感じて、見続ける傾向があります。
つまり、『かわいい』には、人に行動を起こさせたり、見るための集中力を増す力があるのです。

今回、幼い動物を選んだのは、大学生の場合には共通して『かわいい』と感じるのが幼い動物だったからのようです。
実際、人間や動物の赤ちゃんが持つ特徴(ベビースキーマ)、たとえば、おでこが大きい、顔がふっくらで丸いなどがあると『かわいい』と感じやすいとされています。

ちなみに、美味しそうな食べ物でも同じ実験をしたそうですが、『かわいい』物と同じような効果はありませんでした。

元ネタはこちら
http://www.hiroshima-u.ac.jp/top/kenkyu/now/no31/

脳とこころの豆知識 ― ビジネス

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です