1.熟達すると脳にも変化が起きる
2.プロ棋士で働く脳の部位とは
3.過去の対戦から次の一手を考える「楔前部」
4.直感を働かす「尾状核」
5.匠への道
1.熟達すると脳にも変化が起きる
どの分野でも『プロ』と呼ばれるような熟練の技を持った人には、
このような匠の技を持つプロでは、長年の修練のたまものとして脳の働きや構造が違っているようです。
たとえば、音楽家の脳は普通の人よりも聴覚野が大きいことが分かっています。
これが音楽家の中でもピアノを専門にしている人だと運動野に占める指の割合が広くなっています。
2.プロ棋士で働く脳の部位とは
このプロとアマとの脳の違いというのは将棋の世界でもみられるようです。
将棋をさしているときに、プロ棋士にだけ働く脳の場所というのがあります。
その脳部位というのが頭頂葉の後部内側にある『楔前部』と大脳基
では、プロ棋士ではなぜこの場所が働いているのでしょうか。
3.過去の対戦から次の一手を考える「楔前部」
プロ棋士が将棋の盤面を見ているときには『楔前部』が活動しています。
おもしろいことに、これは実践場面に限ってのことなのだそうです。
ランダムに配置された将棋の
楔前部は視空間認知やエピソード記憶の想起、自己感覚などの自分
将棋の盤面にある駒の配置を見て、それを過去の勝負の記
4.直感を働かす「尾状核」
ちなみに、次の一手を直感的に導き出す時には『尾状核』が活性化
同じように次の一手を導き出すとしても、それが熟考し手導きだしたときには活性化しませんでした。行動は同じだとしてもあくまで直感のときだけなのです。
5.匠への道
日々の修練によって脳は変化します。
もちろん、もって生まれた個人の能力差はあるかもしれませんが、修練なくして匠の技は出来上がらないのです。
日々の修練の際に重要なポイントが一つ。
それは、いかに楽しんでそれをやれるかです。
というのも、楽しんでやっているときがもっとも効率よく学習できるのです。
つまりは、好きなことじゃないと続かないというだけでなく、学習効率まで悪いのです。
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