感情の浮き沈みがあると創造性が高くなる

感情の浮き沈みがあると創造性が高くなるHarmonista77

私たちの持っている欠点というのは、実は長所にもなり得ます。

感受性が強く、感情の起伏があり、笑ったと思ったらすぐに怒りだすような人は、実は創造性が豊かであり、芸術的に優れていたり、素晴らしいアイデアを出したりすると言われています。

ワシントン大学のChristina Ting Fong氏が、管理職向けの専門誌 the Academy of Management Journal (2006, Oct)で発表したものです。

102名の大学生を対象に行った実験です。
まず、被験者を4つのグループに分け、グループによって過去の違った体験を思い出してもらいます。

グループ1:特に感情の変化を生じなかった体験
グループ2:幸せだった体験
グループ3:悲しかった体験
グループ4:感情の浮き沈みがあった体験

次に、現在の感情を調べるテストを受けてもらいました。
すると、先ほど思い出してもらった時の感情と同じ状態となる傾向がありました。

さらに、現在の感情と創造性に関係性があるかどうかをRATという創造性のテストを使って調べました。
すると、感情の浮き沈むがあった人たちのほうが、創造性が高かったのです。

私は、感情の浮き沈みと創造性の関係を読み解くカギは前頭葉機能にあるのではないかと考えます。
というのも、前頭葉は理性や思考に関与し、感情をコントロールする場所です。
さらに、前頭葉の機能を抑えることで、創造性が高まることもわかっています。

The Effects of Emotional Ambivalence on Creativity
Christina Ting Fong
The Academy of Management Journal
Vol. 49, No. 5 (Oct., 2006), pp. 1016-1030

脳とこころの豆知識 ― その他

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です