右脳と左脳

右脳と左脳Harmonista103

左脳と右脳には、それぞれ得意分野があります。左脳が分析的、論理的、緻密で、時間感覚が鋭いのに対し、右脳はものごとを細かく分けるよりも全体的に処理します。
そして、お互いに脳梁というお互いをつなぐ場所を通して、情報の交換をしています。
右脳と左脳の特徴についてまとめてみました。

【目次】
1. 言葉の意味を理解する左脳、雰囲気を感じとる右脳
2. イメージを決める右脳ー印象は左側で決まるー
3. 左脳は楽観的


1. 言葉の意味を理解する左脳、雰囲気を感じとる右脳

言葉を理解したり話したりするのに重要なのは、言語野のある左脳です(右脳に言語野がある人もいます)。
しかし、言葉を真に理解するという事に関しては、右脳も少なからず関与しています。

例えば、「どうもすみません」と謝られたとします。
その時、左脳は記憶を探って、その言葉の持つ意味を見つけ出し、その意味を理解します。
ただ、その言葉が薄ら笑いを浮かべて言われ、言葉通りの意味でなかったとしても、左脳は理解できないとされています。

右脳に関しては、薄ら笑いを浮かべてそう言われた時、本来の意味を理解しますが、右脳はその言葉の意味を理解しているわけではないので、なぜそういうふうに捉えたのか、その理由を説明することはできません。相手の言った言葉を思考としてではなく、予感や直感として理解しているのです。

2. イメージを決める右脳ー印象は左側で決まるー

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これらの写真の上下で印象はどうですか?

気付かれた方もいるかと思いますが、上の写真も下の写真も全く一緒なんです。
そう、合成写真です。左右が反転しているだけなんですよね。
でも、ずいぶん印象が違うと思いませんか?

私たちの左視野のものは右脳へ、右視野のものは左脳へ運ばれます
つまり、まっすぐ正面を見ているとき、左側のものは右脳へ、右側のものは左脳へ行きます。

ふつう、言葉を話したり、理解したりする言語野と呼ばれるものは、左脳にあります。
そして、映像やイメージは右脳が司っています。

そのため、右脳に情報が行く左側の映像が私たちの印象を決めてしまいます。
つまり、左側が男の顔だと男に、女の顔だと女に見えてしまうんですね。

そして、私たちは、顔の左側に本音が出やすいと言われています。
つまり、向かい合っている相手にとっては右側です。相手に与える印象という意味では、ある意味、死角になるわけですよね。

あまり、そういう事を気にして人の顔を見たことなかったけど、左右比べてみるのもおもしろいかも…。

元ネタはこちら
http://perception.st-andrews.ac.uk/WEBPAGE/Transforms/hemispheric/pre-print.pdf
http://www.unki-up.com/i/yoiko_83.html

3. 左脳は楽観的

左脳に障害をおうと情緒的右脳が優位になり、悲観的になります。
それに対し、右脳に障害を負った場合には、はたから見ると耐えがたいようなことであっても、全く動じず楽観的で、時には自分の身に降りかかった問題を認めようとしません。
明らかに麻痺があるにもかかわらず、全くその問題にきづかないことすらあるのです。

私たちは普段の生活では、左脳と顕在意識との結びつきが強い分、左脳により右脳が抑制され、感じた事よりも思考が有意になりがちです。
特に分析的、論理的思考をすることが多い人は、右脳を抑制しがちです。
運動や瞑想などで思考を止めることで、右脳の声が聞きやすくなるかもしれませんよ。
左脳は右脳よりもドーパミンの分泌が多く、ドーパミンへの反応も強いことがわかっています。

ドーパミンは、障害をものともせず目標へと向かわせる「機動力」系の作用があります。
そのため、左脳が優位になると支配的な権力志向の行動が目立つようになります。

いっぽう、右脳はというとノルアドレナリンに敏感であるとされています。ノルアドレナリンは、環境面の危険を敏感に察知して、警戒レベルを引き上げる働きがあります。そのため、右脳が優位になると恐れおののいて縮こまる傾向が出てきます。

これらを調べた実験があります。
被験者を2つのグループに分けます。
いっぽうのグループには、社会的に優位であり、有能であるという気持ちを呼び起こしてもらいます。
そして、もういっぽうのグループには、社会の底辺にいるようなみじめな気持ちを呼び起こします。
そして、それぞれのグループの脳波を調べました。

すると、優秀で有能であるという気持ちを呼び起こしたグループでは、みじめな気持ちをよびおこしたグループよりも明らかに左脳が活発に働いていました。

要するに、左脳と右脳とでは、働きが違うという事です。
左脳と右脳のどちらかいっぽうが特に大切なのではなく、どちらも大切であり、左右のバランスが大切なのです。

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