カテゴリー別アーカイブ: 脳の発達から子供を理解する

脳は母親の小言をシャットダウンする

1391557_520912564660115_1793966811_n

母親は子供に大きな影響を与えています。
子供が母親と電話でふつうに話をするだけでも子供のストレスが緩和されるという報告もあります。

逆に、がみがみと母親が怒った場合、子供の脳はそのお小言をシャットダウンしてしまうのだそうです。

ピッツバーグ大学、カリフォルニア大学バークレイ校、ハーバード大学の研究チームが行った実験です。
平均年齢14歳の男子10人、女子22人の脳の働きを測定しました。
そして、被験者に録音した母親の自分に向けた小言を聞いてもらいます。

すると、レンズ核や後部島皮質(とうひしつ)といった「感情のネットワーク」に関連した脳の領域の活動が増加しました。
いっぽう、背外側前頭前皮質や尾側前帯状皮質(たいじょうひしつ)といった「認知制御ネットワーク」や側頭頭頂領域や後部帯状回(こうぶたいじょうかい)、楔前部(けつぜんぶ)といった「社会認識ネットワーク」に関連した脳の領域の活動が減少したそうです。

つまり、子供がお母さんの小言を聞いたとき、その情報は耳からまず延髄にある蝸牛神経核に入ります。そのときに危機管理のスイッチが入るのでしょうか。
否定的な感情と関連する脳の領域が活発になり、感情のコントロールをする領域と客観的ものの見方をする脳の領域の活動が低下したのです。
要するに、ふだんなら冷静に判断できることができなくなってしまっているということです。

脳の取扱説明書 p28
http://www.news.com.au/…/mothe…/story-fnpjxnqt-1227139441791
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25338632

参考)
*前帯状皮質 Anterior cingulate cortex (ACC) ブロードマン24、25、32
大脳半球内側面の前方部に存在する、帯状溝周辺および帯状回の領域。
機能:行動モニタリング、社会的認知、情動・痛覚その他
尾側前帯状皮質=*背側前帯状皮質
*のほうが一般的な呼び名

*島 insula ブロードマン13~16
シルビウス裂内奥に位置し、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、基底核に囲まれる
近年のMRIを用いた研究において、機能的に3つに分けられるという意見もある
後部:運動感覚領野と結合する
背側前中部:前部帯状皮質背側部と結合
腹側前部:前部帯状皮質pregenual領域(脳梁より前端付近)と結合

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

子供にとって最も必要なものは親の愛~愛情の伝え方~

160

子供たちの成長にとって親の愛情はとても大切なものです。
親の愛情を十分に感じることが子供の社会的・精神的発達に欠かせないとされています。
実際、ラットを使った実験でも、熱心に子育てをする母ラットに育てられると、ストレスに強く、好奇心が強いラットになるということがわかっています。

とはいえ、ほとんどの親は子供を愛しています。
ただ、子供への愛情の伝え方がわからないため、子供に十分に伝わらず、「自分は愛されていないのではないか」と考えるようになるのではないかとされています。

では、どういうふうに接したら子供に愛情が伝わるのでしょうか?

それには、以下の点が重要なようです。
1. 親が子供とのコミュニケーションを楽しむ
いっしょにいられる時間は、子供に集中して向きあいましょう
2. 愛情は明確な言葉で伝える
3. たっぷり甘えさせる(甘やかすのはNG)
子供が求めてきたときに、しっかりとその気持ちを受け止めてあげること
4. 子供が大切にしているものを尊重する
5. 褒めてあげる
6. 子供の気持ちを大切にする
親の意見を押し付けない

元ネタはこちら
http://woman.mynavi.jp/article/140410-153/

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

成功するために必要な力

160

なかなか子どもを持つ親の悩みは尽きないようです。3歳~6歳の子どもを持つ親1000人に行ったアンケートによると、「子どもの将来が不安」と答えた人は、なんと2人に1人だとか。

最近では、「一流大学に入って、大企業に勤めるということが幸せとは限らない」と考える両親も多くなってきましたが、やはり子どもの能力を最大限に伸ばしてあげたいと思うのが親心。
実際、幼児期から勉強や習いごとをさせたいと考える親は85%もいるそうです。

では、子どもの将来を考えたとき何が重要になってくるのでしょうか。
今までは覚える力の一番ある幼少期にできるだけ多くの情報をつめこみ、読み書きや算数などの能力を伸ばすということが教育の主流でした。
しかし、最近になって専門家たちがその教育法に関して疑問を投げかけるようになってきました。

子どもの貧困と教育改革を専門とするジャーナリストのポール・タフは、著書『成功する子失敗する子』の中で、「神経科学、経済学、心理学の観点から、将来成功するには、成功に必要な『気質』を伸ばすことが大切だ」としています。
その必要な気質というのが、「自制心」「好奇心」「やり抜く力」なのだそうです。

子どものころの「自制心」が弱い人ほど、32歳になったときに健康や職業の面でさまざまな問題を抱えていたようです。
また、「やり抜く力」があるほど、IQの高低に関係なく、大学を優秀な成績で卒業する可能性が高いというのです。

嬉しいことに、こういった「気質」は生まれもったものではなく、成長してからも習得でき、人に教えることができるスキルなのだそうです。

例えば、「自制心」の発達には、脳の前頭前皮質(ぜんとうぜんひしつ)という場所が関わってきます。
ここは、自分の感情や行動のコントロールに重要な役割を果たしているとされています。
いっぽう、この前頭前皮質は、幼少期のストレスから最も多く影響を受ける部位でもあります。
つまり、ストレスが少ない状態だと「自制心」が育つということです。

では、子どもがストレスなく過ごすためにはどうしたらよいのでしょう。
これには、親子の間で安定した愛情深い関係を築くことが大切です。
たとえば。子どもがストレスを受けたときには、慰めたり、抱きしめたり、話しかけたりして安心させることで、子どものストレス対応力が上がってくるのです。

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

子育てが親にもたらすもの

101

子供にとって両親の愛情というものは欠かせないものだと言われていますが、それでもやはり毎日のこととなると大変なことも多いと思います。
子供たちは両親に大きな喜びと共に不安や心配も運んできます。
でも実は、愛情を持って子育てをすることで、予想もしないメリットもあるんです。

アメリカ バージニア州リッチモンド大学のケリー・ランバートとランドルフ・メイコン大学のクレイグ・キンズレーが行った実験です。

以下の2つのグループで迷路に入れて餌を見つけさせるというテストを行っています。
1) 二度の出産、子育て、乳離れの経験のある母親ラット
2) 1)と同年齢の交尾をしたことのないメスラット

話の展開から予想はつくと思いますが、1)の出産、子育て経験のある母親ラットの方が成績が良かったそうです。
マーモセット(キヌザル)で行われた同様の実験でも同じ結果が得られています。

そこで、問題になるのが、ラットの記憶力をよくしたのが、出産なのか子育てなのかということです。

そこで、ケリーとクレイグは以下の実験を行って、そのことを検証しています。
今度は3つのグループに分けて迷路実験を行ったんですね。
1) 母親ラット
2) 未婚ラット:交尾経験のないもの
3) 里親ラット:未婚ラットで、かつ長時間赤ちゃんラットと同じゲージに入れて赤ちゃんラットに慣れさせたもの(母親ラットのような行動をするラットもいたそうです)
で、結果は僅差で1)の母親ラットがトップ、次が3)の里親ラットだったそうです。

ちなみに、マーモセットのオスでも同様の実験がされています。
知らなかったのですが、マーモセットって双子を生んで、オスも育児に参加するそうです。
そこで今度は、父親のマーモセットと独身のオスのマーモセットを比べたわけです。
すると父親のマーモセットの方が餌の場所を記憶する能力が高かったそうです。

つまり、大切なのは愛情を持って子供を育てる事が記憶と学習の能力に関係していたということです。
愛情を与えた側にもいい影響がちゃんとあったんですね♡

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

ライブ学習とテレビ学習

162

最近では、実際に習いに行かなくても、PCからいろいろなものが学べます。
しかし、幼児においては、実際に人から学んだ時(ライブ学習)とテレビで学んだ時(テレビ学習)では、脳の働きが違うそうです。

3歳以下の子供では、テレビからは十分に学習することが難しいとされています。
生後9か月の乳児では、実際に人から外国語を学習することはできても、テレビの他者からの外国語は学ぶことはできないそうです。これが可能になるのは、4~5歳。

この頃になるとテレビの他者から言葉やゲームのルールをライブ学習と同程度に学ぶことができるようになります。

しかし、同程度に学べるとはいっても、脳の活動は違っているようです。
上智教育大学の森口准教授と東京大学大学院総合文化研究科の開一夫教授らが行った実験です。
テレビから学習することが可能な5~6歳の幼児を対象に、ライブおよびテレビの他者から学習している際の脳活動を近赤外線分光法を使って計測しました。

幼児(5~6歳)15名と20代の成人15名に対して行っています。
ライブ条件とテレビ条件でモデルがルールに従ったカード分けをしている様子を見てもらいます。その後、参加者にはモデルと同じルールでカードを分けるように指示しました。
すると、幼児と成人のどちらも、ライブ条件とテレビ条件の間に成績の違いは認めませんでした。

ところが、その時の脳の働きが幼児と成人では、違っていたのです。
成人はライブ条件とテレビ条件のどちらにおいても運動関連領野が活性化しました。
ところが、幼児はライブ条件では左の運動関連領野は活性化しましたが、テレビ条件では同領域は活性化しなかったのです。

運動関連領野は、運動の指令を出す領域であるとともに、他人の行動を観察する時にも活性化することがわかっています。
つまり、幼児では、テレビから学習する場合は、他者認識と関連する運動関連領野が活性化していなかったということです。

元ネタはこちら
http://www.huffingtonpost.jp/science-portal/tv-live-children-brain_b_5653316.html?utm_hp_ref=japan

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

胎児は母親のお腹の中で何を感じるのだろうか?

111

【目次】
1. 胎児は五感を区別できないー共感覚ー
2. 最初に発達する感覚、触覚
3. 胎内にいるときから両親の声を聞いている


1. 胎児は五感を区別できないー共感覚ー

以前に読んだ『胎児の脳 老人の脳』の一節で「胎児は母親のお腹の中で何を感じるのだろうか?」という問いを投げかけていました。
まず、ある面では新生児もそうですが、胎児は多くの感覚的刺激をまだ区別できないそうです。

つまり、触覚、味覚、嗅覚、聴覚、視覚といった五感の区別ができない状態です。
音を聞いた時に色を感じたり、何かに触れた時にある匂いを感じたりします。
異なる感覚の様式が互いにまじりあっています。

このような状態は「共感覚」と呼ばれ、多くの人は成長とともに失われてしまいますが、中には大人になってからでもそのまま持っている人もいます。

2. 最初に発達する感覚、触覚

そして、五感の中で最初に発達するのが『触覚』だとされています。
お母さんのお腹の中で手や顔の皮膚にある受容体が活動するようになり、そこから『触覚』刺激が脳に伝わることによって成熟していきます。
だいたい妊娠7週目から成熟が始まり、妊娠6ヶ月半ごろには完成すると言われています。

お腹にいる時からお母さんの胎内の様子をいろいろと感じているんですね。
もしかすると、水に様々なリラックス効果があるのも何か関係があるのでしょうか。

親指と口の感覚は、生まれてから食事をする上で欠かせないもので、その後は道具を使ったり、コミュニケーションをしたりする時にも重要なため、脳に占める割合が大きくなっています。
これも、胎内にいる時から「指しゃぶり」をする子が多いことを考えると興味深いものがあります。
その時から親指と口の感覚を鍛えていたのでしょうか。

下記も参考に(水のリラックス効果)
http://www.aquas5.com/knowledge/28/001744.php

3. 胎内にいるときから両親の声を聞いている

子どもたちは、既にお腹にいる時から両親の声を聴いて育ち、すでに生後6か月の乳児で母国語と外国語を聞き分けられると言われています。
もう少し正確に言うと、耳の形成が始まるのが、妊娠2ヶ月。音を聞くことができるようになるのが、妊娠4か月ころからと言われています。

6か月の乳児に、母国語が流れるスピーカーと外国語が流れるスピーカーをきかせると、母国語が流れるスピーカーの方に顔を向けるそうです。
生後2~5日の新生児ですら、すでに母国語と外国語を聞いた時には、言語野のある左脳の反応が違っているという報告もあるくらいです。

胎内にいる間から、お母さんの声を聞いていた証拠ですよね。

さらにおもしろいのが生後4か月の時点ですでに、顔の表情や口元の動きだけで、音声がなかったとしても母国語と外国語を区別しているのではないか?という報告もあります。というのも、母国語を話す顔の方をより長く眺めることがわかっているからです。

それだけ生まれてからず~っと人の顔をしっかりとみてきたという事なのでしょう。
普通に言葉を理解して、話すということにも、おなかにいる間からの両親との関わりが関係しているんですね。

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

やる気を出させるには

139

子供たちにやる気を出させる方法として、『~したらご褒美にケーキあげるね』など、何かご褒美を設けることがあります。
ご褒美は私たちに快感をもたらし、一時的なやる気につながるというのは事実なのですが、その設定の仕方によっては逆効果ということになりかねません。

集めた子供を3グループに分けてそれぞれ絵を描いてもらい、その作業に対して報酬の与え方を変えるというものがあります。
グループ1:あらかじめ、絵を描くことに対して報酬を与えることを約束しておく
グループ2:報酬のことは伏せておき、絵が出来上がったあとで報酬を与える
グループ3:報酬を与えない

そうして、報酬を与え終わったあと、3グループの子供がどのような行動をするか観察をしました。
すると、報酬を約束されて絵を描いたグループ1の子供たちは、実験後は自発的に絵を描くことが少なくなり、反対に報酬を後から知らされたグループ2の子供たちは、実験後も喜んで絵を描き続けたそうです。

つまり、最初から報酬や賞賛を約束されてする仕事では、仕事に対しての自主性を失わせてしまい、継続的なモチベーションの維持には害となることが多いのです。

要するに、「テストで○○点以上とったら××を買ってあげる」という約束をしてしまうと、「いい点をとる」ということは目的ではなく「××を買ってもらう」ための単なる手段という位置づけになってしまうのです。つまり、目的が達成されてしまったあとには手段自体を自主的にする理由がなくなってしまうのです。

子供の時に、家でテレビを見ながらそろそろ宿題でもやろうかなと思っていたところで親に「早く勉強しなさい!」と言われたせいで、とたんにやる気を失ってしまった、という経験はないですか?

これは、口うるさく言われることで「宿題をする」という目的が「口うるさく言われないため」に変更されてしまい、自主的に何かをしたいという気持ちの動機がなくなってしまうからではないかとされています。

では、ふだんの仕事でモチベーションを維持するために必要なことは何でしょう。
1.些細な周囲の変化でぶれない、大きな目的を心に持っている
2.目的を達成するために必要な段取りや知識・技術が何かを知っている
3.安心して取り組むことができるコンディションの維持ができる

男の子で戦隊ヒーローものに憧れているとすると、立派なヒーローになるために世の中を知ることや好き嫌いせずに丈夫な体を作ることが大切であると自分で納得できればいいのでしょうか???

元ネタはこちら
http://www.webusagi.com/?p=53

やる気がアップする声かけ
子供をやる気にさせるには

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

ストレスは子育てを妨げる

1393927_528733707211334_565264696_n

子供たちを育てるうえで、お母さんがストレスなく過ごすということは大切なことです。
ラットでの実験ではありますが、面倒見のいい母ラットに育てられると、成長した時に自分も子供の面倒をよく見るようになります。

でも、お母さんラットが子供の面倒をみることができるのかどうかというのは、お母さんのストレスの具合によって変わってしまうようなのです。

実際、面倒見がよかったお母さんラットも、ストレスを加えると子供の面倒をみなくなってしまうのです。そして、その子供のラットは、自分の子供の面倒をみなくなる。
つまり、お母さんラットにストレスが加わることで、子供の面倒をみないラットの家系になってしまうのです。

お母さんに決してやさしいとは言えない日本社会で子供を育てるだけでもストレスが多いことを考えると衝撃的ですよね。
まぁ、理性的にできている人間をラットと比べるのも失礼だとは思いますが、ストレス環境下で子供を育てるということは、お母さんの理性と子供に対する愛情で初めて成り立っているとも言えるでしょう。

では、その場合の打開策はないのでしょうか?
実は、この性質、小さい時にある程度規定されることはあっても、大きくなってからでも変わる可能性は残っているとされています。
自分は愛されている、支えてくれる他者が周囲にいると感じ、情緒的に安定することで、愛情を注げる状態に変化していけるそうなのです。

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

トラウマは遺伝する

157

6月4日は、侵略による罪のない幼児犠牲者の国際デーです。

精神的にショックな出来事があるとそれがトラウマ(心的外傷)となります。
しかし、このトラウマ、実は子供にまで伝わる可能性があるそうです。

チューリッヒ工科大学のイザベラ・マンスイ博士は、DNAを下敷きにして作られるマイクロRNAと呼ばれる短いRNAに着目しました。いろんな種類のマイクロRNAが細胞の中にあり、あるタンパク質をどれくらい生産するのかといった細胞の生物活動をコントロールしています。

このように重要な働きをするマイクロRNAですが、ネズミで調べた実験によると子どもの時にトラウマを受けたかどうかでその数が変わってきます。過剰に産生されたり、数が減少したりしてしまうのです。

そのため、そのネズミの行動は変わってしまいます。例えば、普通だと開けた場所を嫌うネズミがあまり嫌わなくなるとか、人間の鬱状態のような症状を呈するネズミも現れました。

更に驚くことに、この行動の変化は一世代の変化にとどまらなかったのです。
次の世代に、あるいは孫の世代まで受け継がれていたそうです。
そして、トラウマを経験したネズミの子供ではインシュリンと血糖値のレベルが低かったそうです。

元ネタはこちら
http://mui-therapy.org/newfinding/hereditary-trauma.html

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

母親と父親の子供の声に対する反応の違い

150

実は、子供に接した時、母親と父親では脳の働きが違うといわれています。
母親はすでに母親となるような脳の構造を持っているに対して、父親は、自分で父親という自覚を持ち、一緒に子供を育てていこうと決心しない限り父親の脳にならないというのです。

その典型的な例が、赤ちゃんの夜泣きだと言われています。お母さんはすぐに目が覚めるのに、お父さんはその中でも気づかずに眠っているということはないでしょうか?

アメリカで男女18人に対して行われた実験です。
実験の参加者は、すでに親となっている人もいれば、そうでない人もいました。
参加者は、何も考えずぼ~っとするように促されます。そして、その状態の時に録音してあった幼児の泣き声を流し、その時の脳の働きを調べました。

すると、男性では子供の泣き声を聞いてもぼ~っとした状態を保てたのに対して、女性はその声によってぼ~っとしていることができなくなっていたというのです。

自分の赤ちゃんの声を聞き分けるというフランスで行われた実験もあります。
母親が98%という高い確率で自分の赤ちゃんの泣き声を聞き分けられるのに対して、父親の場合は、4時間以上いっしょにすごしていれば90%、4時間未満だと75%にとどまっていたそうです。

これは、母親全員が赤ちゃんと過ごす時間が4時間以上だったので、どれくらい赤ちゃんと一緒に過ごすかと関係しているともいえるでしょう。

2つの実験から、母親は生まれ持って子供の声に反応してしまうのに対して、父親は自分で意識しないとその声をスルーすることが可能なのではないかとされています。つまり、父親らしくなるには、どのくらい主体的に関わるかという意識が重要ということです。

元ネタはこちら
http://allabout.co.jp/gm/gc/417442/

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する