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脳の取扱説明書勉強会(1)

脳の取扱説明書勉強会の第一回目は、『部位と機能』についてです。

前半となる第1講は、脳の概略について。
脳を鍛えるときに重要な2つのポイントについて詳しく解説し、最低限知っておいてほしい脳の部位と機能について説明します。
これらを知ることで、自分の目標を達成するヒントになります。

後半となる第2講は、三層構造からみる脳の働きについて。
進化の過程から脳の機能をみていきます。
動物的な本能的行動のもとになっているところから、人間らしい働きをするところまで。
違う角度から脳を見ることで理解が深まります。
自分がどうしてこういう行動をとってしまうのかというヒントが得られるかもしれません。

つい同じ店に行ってしまう

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ちょっと外で食事を…と思った時、新しいお店を開拓するよりもついつい同じお店に行ってしまいます。
これは、人は失敗が怖い生き物だからだそうです。「得をしたい」という気持ちよりも「損をしたくない」という気持ちの方が強いから無難な選択になってしまうのです。
それを「損失回避の傾向」といいます。

どうしても新しいお店だとそこの料理がおいしいのか、どれくらい時間がかかるのかということがわかりません。

そのため、もし違う店に行って料理がおいしくなかったらどうしょう、料理がでてくるのが遅かったら仕事に戻れないといった失敗を恐れる気持ちが働いてしまうようなのです。

結果、新しいお店を開拓するという冒険をするよりも「やっぱりいつもの店でいいか」といった無難な選択になるわけです。

人が変わりたいと思いつつも、なかなか変わることができないのも、この損失回避の傾向のためと考えられています。

掃除の効能

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掃除をしてスッキリしたという体験は誰もが持っているものだと思います。
とはいえ、掃除が大切と思ってはいても、すみずみまできちんとすることは意外にめんどくさくハードルが高いものがあります。
そうはいっても、本当に大変なのは始める前までということもよくあることです。
最初からハードル上げずにとりかかるのもよいかもしれません。

日本そうじ協会理事長の今村暁さんによると、『掃除とは、場を整えて、良い場づくりをすること』だそうです。
そのための大切ポイントは4つ。
『整理』、『整頓』、『清掃』、『清潔』。

そして、掃除には5つの効能があるようです。

①精神的効果:気分がすっきりして前向きになる
②肉体的効果:「物が落下する」などの身の回りの物理的危険が軽減する
③経済的効果:自分の持っているものを把握することで、無駄遣いが減る
④時間的効果:物を探している時間が減る
⑤対人的効果:積極的に来客を受け入れることが可能になる

おもしろいことに、掃除をする癖のある人のほうが出世しやすいという報告もあるそうです。
2013年にエレクトロラックス・ジャパン株式会社が20~40代の男女600人に行った「掃除に関する意識・実態調査」です。

ほこりに気づいた時にさっと掃除をする『ちょい掃除』。
この『ちょい掃除』をする人の13人に1人が役員クラス。
これが『ちょい掃除』をしない人になると役員クラスは41人に1人。
その差は、約3.2倍にもなります。

そして、『ちょい掃除』をする人は、仕事だけでなくプライベートでも着信やメールのレスポンスが早いのだそうです。
ちなみに、プライベートでの着信やメールのレスポンスの早さは、出世と関係していると言われています。それだけ他人に対する配慮も行き届いているからかもしれません。

さらには、掃除と幸福度にも関係があるともいわれています。
掃除癖のある人の幸福度が71.2%なのに対し、掃除をあまりしない人の幸福度は61.6%、掃除を全くしない人の幸福度は51.0%だそうです。

ダイエットの成功率も掃除をしない人が44.9%であるのに対し、掃除をする人は74.1%なのだとか…。

http://media.lifenet-seimei.co.jp/2015/06/23/3852/
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000009465.html

脳とこころの豆知識 ― その他

試食をすると買ってしまう~返報性の法則~

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私たちはなにかをしてもらった時、お返しをしなければいけないという気持ちが働きます。
もらいっぱなしだと居心地が悪く感じてしまうんですね。
これは、「返報性の法則(原理)」と呼ばれています。
好意を受けたら好意を、嫌悪の感情を向けられたら嫌悪を相手に返したくなってしまいます。

例えば、デパートなどでよくやっている試食。
試食をする人の割合は、77.1%もいると言われています。そして、試食をした人の4人に3人は、それほど買うつもりもなかったのに、ついつい買ってしまうのだとか…。
なかなか高確率ですね。

これは、試食をすることによって忘れていた欲求を思い出すこと、そして無料で試食したら、つまりそのお返しをしないといけないと思ってしまうことが原因ではないかとされています。

デニス・リーガン博士が行った実験があります。
被験者には、2人1組で「美術鑑賞」という名目に仮装された実験に参加してもらい、絵画の評価をするように指示を出しました。
でも、実際は、2人1組になったうちの1人はサクラ、つまり実験協力者です。

そして、美術鑑賞の合間の休憩時間にサクラがいったん席を立って、飲み物を買って戻ってきます。実は、本当の実験はここからです。

1つ目のパターン(A)では、サクラは”自分の飲み物だけ”買ってきます。
2つめのパターン(B)では、サクラは、”被験者の分の飲み物も”買ってきます。

そして、美術鑑賞後、被験者のサクラに対する好意度を測定します。
さらに、サクラが被験者に「宝くじを買わないか」と持ちかけます。

すると、サクラに対する好意度が高い場合には、パターンAでは平均1.0枚だったのに対し、パターンBでは平均1.9枚。
サクラに対する好意度が低い場合には、パターンAでは平均 0.8枚だったのに対し、パターンBでは1.6枚。

つまり、最初に相手の分の飲み物を買ってきた場合、自分の時だけよりも2倍の宝くじを買ってもらえたというわけです。

Dennis T. Regan. Effect of a favor and liking on compliance. Journal of experimental social psychology 7, 627-639, 1971 http://med.stanford.edu/coi/journal%20articles/Regan_DT-Effects_of_A_Favor_and_Liking_on_Compliance.pdf

脳とこころの豆知識 ― ビジネス ― マーケティング

時間の感覚

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私たち人間は、1秒と1.5秒の時間の違いでさえも識別できるとされています。この時に働いている脳の部位が島皮質です。他にも、下頭頂小葉と被殻も時間の感覚をとらえるときに働くことが分かっています。

私たちが時間を測る手がかりが心拍数だといわれています。
東京工業大学の本川達雄教授の書いた「ゾウの時間、ネズミの時間」という本があります。それによりますと、1分間に拍動する心臓の回数は動物によって違うそうです。ハツカネズミは1回心臓がドキンと打つのに0.1秒。ところが、ゾウだと3秒かかります。

基本的には身体の大きい動物ほど呼吸をするのも心臓が拍動するのも筋肉を動かすのもゆっくりになります。そのため、ネズミから見たゾウは突っ立っているだけで何も動いていないように見え、逆にゾウから見たネズミは目にも止まらない速さでちょろちょろ動いているように見えている可能性があるのだそうです。

同じように私たちも何か緊張しているときや興奮しているとき、つまりドキドキと心拍数が速くなっているときには時間の流れが違って感じます。

普段の生活ではどうしても交感神経が優位になりがちです。そのため心拍数も速くなっているのでしょう。
それがゆったりとして過ごしている時、リラックスしている時には、副交感神経が優位になり、心拍数も少しゆっくりとしています。そういう時には時間がゆっくりと流れるように感じるのもそのためかもしれません。

脳の取扱説明書 p197

脳とこころの豆知識 ― その他

習慣

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私たちの行動の多くは、習慣によってなされています。
習慣は、自動的で変更することが難しいという特徴があります。
しかも、自分が自動的に動いているということにすら気づかないのです。
つまり、習慣を変えようと思ったら、かなり意識的に変えようとする努力が必要だということです。

私たちの日々の行動の約40%が毎日繰り返し行われていること、つまり習慣になっていることだという報告もあります。

Wendy Woodは122回アメリカ心理学協会の会合で「同じ状況下で一定の動作が繰り返されると、人は同じ状況になった時、自動的に動作を開始することがわかった」と述べています。
たとえば、リビングに入るとすぐにテレビをつけるということを繰り返しおこなっていると、リビングに入ることがきっかけになって、自動的にテレビをつけるという反応をひきおこすようになってしまうのです。

Woodは「習慣は私たちの意識の外にあるのではないか」とも言っています。
というのも、私たちは、習慣で行っている行動に関して、今なぜそれをしているのかを説明することはできないし、それが悪い習慣であったとしても繰り返し行ってしまい止めることが難しいからです。

ただ脳にとって習慣があるということはメリットがあります。
自動的に行動してくれる習慣があるおかげで、脳はいちいち思考にエネルギーを割かなくてもよくなります。つまり省エネできるわけです。
結果、そのエネルギーを他のことに向けられるようになります。

そのためか習慣の力は強くて、私たちの意志のエネルギーが少なくなると簡単に昔の習慣に戻ってしまうのだそうです。

ある研究によると、新しいものごとを習慣化するのにかかるのが15日~254日だそうです。
それまでは意識的に行わないと昔の習慣に戻ってしまうということです。

http://mui-therapy.org/newfinding/habit.html
http://www.spsp.org/news/186588/

脳とこころの豆知識 ― ビジネス - なりたい自分になる

味噌の効能

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先日のお休みの時にオープンしたての鎌倉味噌工房さんでランチをしてきました。
野菜たっぷりの具だくさんお味噌汁は、お味噌が選べるシステムになっていて、そこまでお味噌の違いについて考えたことがなかったので新鮮でした。

それまでは赤みそ、合わせみそ、白みその違いくらいしか考えたことがなかったです。
オープン記念ということで、おまけに味噌プリンもついていたのですが、更に味噌ソフトまでおまけしてもらっちゃいました。単純なので、おまけしてもらえると嬉しくてまた行きたくなっちゃいました。

詳しく知らなかったのですが、「味噌は医者いらず」という言い伝えがあるくらい、いろんな効用があるそうです。

味噌に含まれる主な栄養成分の大豆が発酵することで、アミノ酸やビタミンが多量に作られます。
それだけではなく、大豆のたんぱく質が酵素によって加水分解されて、吸収しやすい状態になっているそうです。

がんや生活習慣病発症のリスクを軽減し、老化を防止するという報告もあるそうです。

そこで、やっぱり気になるのが味噌に含まれる塩分です。
同じ食塩量でも、食塩水と比べ味噌からの摂取だと血圧が上昇しにくいという報告もあるようです。

ただ、辛みその塩分が12%前後、豆みそや甘口みそは9~11%、白みそや江戸甘みそは5~7%であることを考えると、味噌汁1杯で1.2gほどの塩分を摂取することになるそうなので、注意は必要です。

最近のマイブームである土鍋ごはんも手伝って、日本食を見直したいと思う今日この頃。
美味しくて身体も喜ぶものがいいなぁ。

味噌の知識
http://miso.or.jp/knowledge/effect

脳とこころの豆知識 ― その他

音と形の関係~ブーバキキ効果~

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先日、東京ガスの車がサイレンを鳴らして走っているのを見かけました。
ガス会社にもガス漏れに緊急対応するための「緊急車両」があるんですね。
初めて知りました。
それにしてもサイレンって聞くとドキッとして思わず見ちゃいます。
音の特性なんでしょうか?

音はある特定のイメージを惹起すると言われています。
ゲシュタルト心理学者の W.ケーラーが見つけ,V.S.ラマチャンドランが広く紹介したもので、『ブーバーキキ効果』と呼ばれています。

これは、曲線的図形と鋭利な図形を見せ、『ブーバー』と『キキ』という言葉がその2つの図形のどちらを連想させるかを聞いた時、90%以上もの人が『ブーバー』という言葉で曲線的図形を連想し、『キキ』という言葉で鋭利な図形を連想するというものです。

そしてこれは、使用する言語や所属する文化、発達段階に関係なく共通してみられるそうです。
つまり、音声に伴うイメージに対して、比較的それに合う図形があるということになります。
そのため、名前を付けるときにもこの性質が影響を与えているのではないかと考えられています。

つまり、なにかを見た時にしっくりくる名前とそうでないものがあるということです。
また、この性質を利用して商品のネーミングを行いマーケティングに活用するということも行われています。
ネーミングの音の響きによりその商品に力強さや静けさ、柔らかさなどをプラスすることになる可能性があるのです。

元ネタはこちら
http://www.psych.or.jp/publication/world_pdf/63/63-30-31.pdf
http://www.myschedule.jp/…/…/source/jpa2014_poster/90919.pdf
http://mednlp.jp/PAPER/2013-09-name.pdf

脳とこころの豆知識 ― その他 - 音の持つ力

眠りは心身の疲れをいやす

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睡眠には、身体の疲れだけではなく、脳の疲れをとる効果があると言われています。
これに関連していると言われているのが、2008年に発見されたFF (Fatigue Factor: 疲労因子)と言われるものです。

このFFという物質は、名前が示す通り疲労の原因物質です。
そして、その疲れを解消するのに活躍しているのがFR (Fatigue Recovery: 疲労回復因子)です。
FFが増える、つまり疲れがたまるとFRが作られます。
それによって、FFの発生によって傷ついた細胞を修復し、身体が疲れから回復するのを助けるのです。

つまり、FRが作られやすいと疲れから回復しやすく、作られにくいとなかなか疲れがとれないということになってきます。

では、このFRを増やすポイントを3つ
1. 毎日10~20分程度の軽めの運動:ストレッチやスクワット、ウォーキングがお勧めです
2. イミダゾールジペプチドを摂取する:鳥の胸肉やササミ、マグロやカツオなど赤身の回遊魚に豊富に含まれます
3. 副交感神経が優位な状態を作る:睡眠、リラックス

元ネタはこちら
http://www.human-sb.com/fatigue_factor.html

脳とこころの豆知識 - 睡眠

迷信はどのようにして生まれるのか

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人は、単にランダムに起った出来事であっても「偶然こういう結果になった」と考えることができないと言われています。
つまり、何らかの法則性や規則性などの秩序を見出そうとする傾向があるのです。
そのため、実際には存在しない規則性や関連性を見出してしまいます。

例えば、コインを投げた時、裏と表とがほぼ交互に出るはずだという感覚を持っています。
なので、表が続くとそろそろ裏が出るはずと思います。実際は、次に投げた時も裏が出る確率は50%と変わりはありません。
このような誤った直感を「偏りの錯誤」と呼んでいます。

では、なぜ私たちは、ランダムな事象を正しく捉えることができなくなるのでしょうか?
D. KahnemanとA. Tverskyらは、人はある特徴で物事の類似性をはかり、その類似性に基づいて判断するためだとしています。

例えば、その人が「学校の先生」というだけで、「典型的な学校の先生の特徴」というものを思い浮かべ、その人もきっとこういう人だろうと判断してしまうということです。
これは、正しい場合も多いでしょうが、もちろん全部の学校の先生たちがその特徴を持っているというわけではないでしょう。

下記も参考に
迷信はどのようにして生まれるのか(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=1oL-P0niNvA

脳とこころの豆知識 ― 不合理な行動