注意力

注意力Harmonista

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注意機能は、すべての認知機能の土台になるといわれています。
認知機能とは、外界を正しく認識し、正しく実行するための機能のことです。

注意力以外の機能としては、記憶力、言語機能、身につけた一連の動作を行う機能、目や耳などの五感を通じて周りの状況を把握する機能、ものごとを計画し順序立てて実行する機能(遂行機能)、時間・場所・人物などから自分の置かれた状況を判断する機能があります。
実際、注意が障害されるとほかの認知機能にも何らかの影響が出てきます。

ひとことで『注意』といっても、注意にはいろいろな側面があります。
そのため、注意が障害されると、「ぼんやりして反応が鈍い」、「周囲の刺激に気が散って落ち着かない」、「1つのことに固執してしまい、ほかに気が向かない」などといったさまざまな症状が出てきます。
この注意機能は、意識がしっかりしていること、つまり外からの刺激に対して、適切に対応できてはじめてきちんと働くことができます。

注意機能は、以下の4つに分類されます。

① 選択的注意
たくさんある刺激の中からある刺激を選び、そこに注意を集中させる能力です。
つまりたくさんある情報の中から自分に必要な情報だけを選び出すということです。
この機能が障害されていると、人混みのなかから知人を見つけたり、並んでいる商品の中から探しているものを見つけたり、ガヤガヤとした環境の中で会話したりということが難しくなってきます。

② 持続的注意
選択した刺激に注意を向け続ける機能です。
これは、自分が考えていることや行動しようとしていることを成し遂げるために重要です。
持続的注意に障害があると、本を読んでも長続きしなかったり、同じ作業を続けているとミスが出てきたりします。
この障害が十度になってしまうと、手足の動きに障害はあるものの動きの程度としては車いすがこげるレベルであったとしても、「車いすをこぐ」ということに注意を向け続けることが難しいため、結果的に車いすがこげないということがおこってきます。

③ 注意の転導性
一定の刺激に注意を向けつつ、必要ならより重要な刺激に注意を切り替える能力です。
本を読んでいても話しかけられると対応できるのはこの機能によるものです。
この機能の障害には、2つのパターンがあります。
1つ目が、1つのことに固執してしまって、他に注意が向かなくなるパターン。
そしてもう1つが、転導性が亢進し、あちこちに注意が向いてしまって、1つのことに集中できないパターン。
脳に障害がある人で、この両方のパターンを持っている人もいます。

④ 配分的注意
複数の刺激に同時に注意を配る能力です。周囲に気を配りながら車を運転する、同時に何品かの料理を作るというのは、この能力によるものです。

これら4つの機能は別々に独立してあるのではなく、お互いに関連しあっています。
例えば、持続性や選択性が低下すれば、転導性が亢進し、注意がそれやすくなります。

ちなみに、注意力を鍛えるためには、暗記をすること、スケッチをすることが有効だそうです。

脳とこころの豆知識 ― ビジネス

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