嫌なことを忘れる

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私たちは、「忘れる」ということを自分自身でコントロールすることができません。
大切なことでも忘れてしまうこともあれば、忘れたいような嫌なことでもいつまでも覚えていたりします。

おもしろいことに、「年齢を重ねるごとに嫌なことを忘れる」ということが得意になります。
これは、単に年とともに忘れっぽくなるからという問題ではないそうです。

私たちは同じような経験を重ねるごとに、その経験に関連する一般的な知識は増えていきます。
しかし逆に似たような経験が増えると、その1つ1つの経験的記憶が混乱し、それらの区別ができなくなってしまいます。

たとえば、有名なレストランへ美味しい食事を食べに行ったとします
1回目の食事の時は、おそらくその食事の内容についてよく覚えていると思います。
それが10回目、20回目になったらどうでしょう?

そのレストランで出される食事について、知っていることが増えてきます。
いっぽう、何回目の食事の時に何を食べたかということまで正確に覚えているというのは難しくなってしまうでしょう。

これは、経験を重ねるごとに1回目ほどのワクワク感がなくなり、特別なものではなくなったためと考えられます。

年を重ねた時の記憶というのも似たようなものです。
いろんな経験を重ねた結果、日々の経験に対して新鮮味が持てなくなってしまいます。

実際、高齢になると記憶する時に若い時とは違う場所を使うという報告もあります。
どうも、高齢になると覚えようとした時に記憶に関する部位よりも思考に関する部位を多く使うようになるそうです
そのためか、「自分に都合のいいことだけ覚えている」という何とも本人にとっては幸せな状態になるわけです。

それを証明するおもしろい実験があります。
アメリカのデューク大学のチェン博士が行った実験です。

若者と高齢者に普通の写真と嫌な写真を見てもらいます。
普通の写真の場合、若者と高齢者も記憶するレベルは同じでした。
ところが、嫌な写真の場合は…というと、高齢者の記憶率がグンと低くなったというのです。
不思議ですよね。

では、その域に達するまで、私たちはどうしたらいいのでしょうか?
実は、嫌なことを忘れるのに有効なのが「記録する」ことだそうです。

記録すること...言葉に変換して書くという行為は、出来事に対する面白みを削って、特徴と対策にだけに絞ることにつながり、結果的に忘れやすくなるそうです。
つらい時こそ日記をつけるのが効果的かもしれませんね。

http://www.brain-science.jp/pg55.html

脳とこころの豆知識 - 記憶と学習

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