豊かな環境が脳を育てる

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脳を育てるという意味では、豊かな環境というのはとても大切です。特に、脳の神経細胞がどんどん新しく作られる子どものときには、このことが重要になってきます。
というのも、豊かな環境にいるほうが、活発に新しい脳の神経細胞を作る可能性があるのです。

【目次】
1. 豊かな環境が脳を育てる
2. ラットの実験が示すもの

3. 子どもにとっての豊かな環境とは何か
4. 子どもの話を聞くことの重要性


1. 豊かな環境が脳を育てる

1940年代にカナダ人のドナルド・ヘップは、実験動物のラットが環境によって他のラットと違う傾向を示すようになることに気づきました。
どうも、彼、同じ両親から生まれたラットを数匹、ペットとして自宅に連れ帰っていたそうです。すると、ペットにしたラットはそのうち実験用のゲージで残されたラットとは違う行動をとるようになったというのです。

では、ラットにどのような違いが出てきたのでしょうか?
実は、ペットのラットの方が、好奇心が大きく、恐怖心が少なく、探究心を示す行動を示すふるまいをしていたというのです。
最近では、ゲージの中に遊具を入れるなどした豊かな環境におかれたラットの方が迷路を解く能力が高いことや大脳皮質が厚くなること、新しいニューロンが多く作られることがわかってきています。

2. ラットの実験が示すもの

1960年代にカリフォルニア大学バークレー校のマーク・ローゼンツヴァイクの研究チームがこれを実験で証明しています。
迷路を解く能力にたけた種類のラットを12匹ずつ3つのグループに分けます。
1) ゲージ内に遊具や迷路を与え、研究者が頻繁に接触する
2) 暗くて無音の孤立した環境に置く
3) 簡素なゲージに兄弟2匹ともに入れる
すると、社会的・認知的に豊かな環境におかれたラットの方が、脳が大きく育っていたというのです。

最近では、豊かな環境におかれたラットの方が迷路を解く能力が高いことや大脳皮質が厚くなること、神経細胞を新しく作りやすいことがわかっています。

では、私たち人間にとって豊かな環境というのはなんでしょうか?
それは単なる物質的な豊かさを指しているわけではありません。精神的な豊かさとがとても重要な要素になってきます。会話やふれ合いといった両親との関わりが、脳を育てるのです。

下記も参考に
脳機能の健全な発達には偏らない豊富な刺激が重要
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/family/summary/pdf/s2-3.pdf

2. 子どもにとっての豊かな環境とは何か

では、人にとって豊かな環境というのはなんでしょうか?
豊かさというと物質的な豊かさに目が行きがちです。
でも、家の中が雑然とし、物があふれている状態は、決して豊かな状態とはいえません。
特に最も脳が育つ時期においては、そうでしょう。

赤ちゃんの行動範囲を考えてみてください。
両親とのふれあい、顔、声などが、赤ちゃんの五感を刺激することになるということは明らかでしょう。おもちゃがいっぱいあったとしても、家の中で会話がないとしたら、それだけでも聴覚的な刺激は少なくなります。

3. 子どもの話を聞くことの重要性

よく子どもの好奇心を育てるには、子どもの話を聞くことが大切だということがいわれていますが、それもこういうところからきているのかもしれません。
とはいっても、日々繰り返される子どもの「なんで?」「どうして?」という疑問につきあうのは、なかなか大変なことだと思います。

無理のない範囲で誠実に対応していくことが大切です。
そして、そのときのポイントは早く答えすぎないこと、多くを答えすぎないことだそうです。
子どもが自分で考える余地を残しておくということも必要ということです。

また、子どもの話をよく聞くことで、興味の対象を把握しやすくなり、より才能を伸ばしてあげられるようになるかもしれません。

脳とこころの豆知識 ― 脳の発達から子供を理解する

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